【参加募集】第123回人工知能基本問題研究会(SIG-FPAI),2023/1/19-20 福岡


参加募集:人工知能学会 第123回人工知能基本問題研究会(SIG-FPAI)

開催日

2023年1月19日(木)・20日(金)
※ 情報処理学会 第191回アルゴリズム研究会との合同開催です.

参加申込先

こちらの人工知能学会発表申込フォームより参加申込を行ってください.
また,現地参加には人数制限がありますので,参加申し込み以外に別途こちらのフォームより事前登録もお願いします.

参加費

当研究会の聴講は無料です.

会場

九州工業大学 飯塚キャンパス 研究管理棟1階 AV講演室
今回の発表については現地発表のみで実施いたします. 聴講のみオンライン(Zoom)で可能です.
※ 参加方法は参加申込者に個別にご案内いたします.

テーマ

「組合せ構造と機械学習」

開催趣旨

分割や順列,木といった組合せ構造は広範な分野で現れる概念であり,人工知能・機械学習分野でも様々な研究において用いられています.これら組合せ構造の総数はその大きさに対して指数的やそれ以上に大きくなるため,所望の組合せ構造を求めるような問題を現実的な時間で解くことは容易ではありません.この課題を解決するため,人工知能・機械学習分野でも組合せ構造を効率良く扱う技法との連携が重要になります.そこで今回の研究会では「組合せ構造と機械学習」というテーマに関する研究を幅広く募集します.またこれらに限らず, 人工知能の基本問題に関する理論,応用の研究発表も歓迎します.

招待講演

招待講演1:髙木 拓也(富士通)
タイトル

機械学習モデルの列挙と羅生門集合の構築

概要

機械学習モデルを用いてデータを解釈したり新たな知識を発見しようとした場合,決定木やルールセットなど, 推論の過程・根拠をユーザーが解釈可能な“ホワイトボックスモデル”を用いることが多い. これまでは単一の最適なホワイトボックスモデルを得ることで,それを「データを最もよく説明するモデル」として解釈することが一般的だった. しかしながら実際には最適モデルと比べてほぼ同等の精度を達成するものの異なる説明を持つモデルが多数存在する.そこで,最適解から高々 ε 倍しか離れていないモデルの集合である『羅生門集合』を構築することで, データを複数のモデルから解釈することが提案されている.本講演では決定木に対する羅生門集合の構築手法を紹介し,それが動的計画法や古典的なパターンマイニング・列挙の手法でみられる枝刈りのテクニックで達成できることを示す.

招待講演2:中野 允裕(NTTコミュニケーション科学基礎研究所)
タイトル

極値組合せ論的普遍対象を用いたベイズ機械学習への展望

概要

本発表は、極値組合せ論とノンパラメトリックベイズ法の接点に注目し、 その融合領域における新しいベイズ機械学習の展望について議論します。 近年の深層ニューラルネットワークにおける宝くじ仮説に代表されるように、 モデルの冗長性はしばしば機械学習の学習・推論において重要な役割を果たすことが明らかとなってきました。 宝くじ仮説は、十分な規模のランダムニューラルネットワークがその部分ネットにありとあらゆる回帰関数の近似能力を持つことを示唆しています。 このような現象は機械学習分野のみに留まらず、数学の分野において超順列や超木と呼ばれる普遍対象として長年研究が盛んに行われ、 極値組合せ論として体系付けられてきました。本発表では、極値組合せ論的な普遍対象をベイズ機械学習へ導入したスーパーベイズ法と呼ぶ枠組みを提案します。 近年のベイズ機械学習の代表的な方法であるノンパラメトリックヘイズ法との対比を通して、スーパーべイズ法の長所や実現可能性に関する萌芽的な試みを報告し、その展望について述べていきます。

プログラム

発表時間の目安は,一般発表は25分(20分発表+5分質疑),招待講演は60分(50分発表+10分質疑)です.

01月19日 (木)

一般セッション1 (09:30-10:20)

  • グラム染色画像からのグラム陽性球菌の検出 (FPAI)
    ○寺田 翔馬,平田 耕一(九州工業大学)
  • グラム染色画像からの抗酸菌の検出 (FPAI)
    ○杉本 脩,平田 耕一(九州工業大学)

(15分休憩)
一般セッション2 (10:35-11:50)

  • SARS-CoV-2デルタ株とオミクロン株の構造タンパク質アミノ酸配列における位置間の共変異 (FPAI)
    ○嶋谷 優一,平田 耕一(九州工業大学)
  • 根付きラベル付きキャタピラのパターンマッチング:キャタピラ包含と部分キャタピラ同型 (FPAI)
    ○宮崎 智也,平田 耕一(九州工業大学)
  • スケッチを用いた検索における2段階フィルタリングの有効性の検証 (FPAI)
    ○樋口 直哉(崇城大学),今村 安伸(THIRD INC),篠原 武,平田 耕一(九州工業大学),久保山 哲二(学習院大学).

(昼休み 11:50-13:30)
FPAI:招待講演1 (13:30-14:30)

  • 機械学習モデルの列挙と羅生門集合の構築
    髙木 拓也(富士通)

(15分休憩)
一般セッション3 (14:45-16:00)

  • Reconfiguration of Linear Extensions (AL)
    ○伊藤 大修,山中 克久,平山 貴司(岩手大学),小林 靖明(北海道大学)
  • 魔女の最適調合問題―非減少部分列の最適化に基づく多次元ソーティング問題 (AL)
    ○藤原 直紀,徳山 豪(関西学院大学)
  • Heuristic computation of exact treewidth (AL)
    ○玉木 久夫(明治大学)

(20分休憩)
一般セッション4 (16:20-17:10)

  • 与えられたデータに無矛盾なコンパクトな多出力二分決定グラフの質問学習 (FPAI)
    ○中村 篤祥(北海道大学)
  • ナーススケジューリング問題に対するペナルティ法の実験的評価 (FPAI)
    ○野中 和樹,山口 一章(神戸大学)
01月20日 (金)

一般セッション5 (09:30-10:20)

  • アルファベット順による lex-parse サイズ比 (AL)
    ○中島 祐人(九州大学),クップル ドミニク(東京医科歯科大学),舩越 満,稲永 俊介(九州大学)
  • Locally Defined Independence Systems on Graphs (AL)
    ○天野 雄樹(京都大学)

(15分休憩)
一般セッション6 (10:35-11:50)

  • 巡回セールスマン問題に対する偏差近似解集合の部分索引化 (FPAI)
    ○天野 雄樹(京都大学),石畠 正和(NTTコミュニケーション科学基礎研究所)
  • ZDDとして解釈可能な順序木エンコーディング (FPAI)
    ○大野 公平(株式会社ディー・エヌ・エー),石畠 正和(NTTコミュニケーション科学基礎研究所)
  • Position Trie: 高速な動的文字列索引のためのPositon Heapの一般化 (FPAI)
    ○柴田 紘希(筑波大学),石畠 正和(NTTコミュニケーション科学基礎研究所)

(昼休み 11:50-13:30)
FPAI:招待講演2 (13:30-14:30)

  • 極値組合せ論的普遍対象を用いたベイズ機械学習への展望
    中野 允裕(NTTコミュニケーション科学基礎研究所)

(15分休憩)
AL:招待講演1 (14:45-15:45)

  • “使い勝手の良い”外観検査・イメージ解析AIの実現に向けて
    徳永 旭将 (九州工業大学)

(10分休憩)
一般セッション7 (15:55-16:50)

  • 同変性ネットワークに基づく自律走行向け強化学習手法 (FPAI)
    ○塩田 晃弘,市川 雄樹,Thiem Van Chu,本村 真人,劉 載勲(東京工業大学)
  • FP8 SIMD演算に基づく高精度・高並列なFPGA向けNNアクセラレータ (FPAI)
    ○安永 真梨,鈴木 淳之介,川村 一志,Thiem Van Chu,本村 真人,劉 載勲(東京工業大学)

研究会資料

研究会資料は発表の有無に関わらず stores にて電子版を購入頂けます.
なお,人工知能学会の学生会員は無料です.
また,それ以外の会員の方は研究会登録による年間購読割引があります.

運営メンバー

主査: 石畠 正和
幹事: 杉山 麿人,栗田 和宏,小島 諒介,鈴木 浩史,伝住 周平
担当幹事: 栗田 和宏,伝住 周平
連絡先アドレス: fpai_kanji[at]sig-fpai.org([at]を@に置き換えてください)

————————————————————————

人工知能学会の研究会資料(第一種)の扱いについて

人工知能学会第一種研究会に投稿された研究会資料は紙冊子として発行されると同時に,
学会事務局で資料ID(※1)を付与した上で学会文献提供サイト「J-STAGE」上のPDFファイルとして掲載されます.
SIG-FPAIはこちらからご覧いただけます.

発行日(※2)から一年間(エンバーゴ期間)は,PDF閲覧時に認証を求められますが,研究会登録メンバーは無料で閲覧可能です.
認証のための購読者番号やパスワードはオンライン会員情報管理システムにログインし,「学会からのお知らせ」にてご確認下さい.
なお,エンバーゴ期間中,研究会登録メンバー以外の方は,stores にて購入いただけます.

(※1)研究会資料ID付与規則の変更(2021年4月)
研究会資料ID(論文ID)の付与ルールを下記のように統一しました.

  • 資料ID:[研究会名略称]-[開催回(3桁)]-[発表順(2桁)],例:SIG-FPAI-021-03
  • 開催回:研究会の通算の開催回数,例:21
  • 発表順:当該開催回での論文の発表順,例:3

(※2)紙媒体の奥付に記載された発行日