助成コンペティション2024年度開催報告＆国際コンペティション参加報告
2025年5月1日
一般社団法人人工知能学会企画委員会
人工知能分野の活性化への貢献を目指し、人工知能学会企画委員の新しい取り組みとして、人工知能分野の発展に寄与すると考えられるコンペティションの開催を経済面・広報面で支援する制度を2023年4月に開始しました。本企画セッションでは、2024年度に本制度で採択した2つのコンペティションの主催者に、成果をご発表いただきます。更に人工知能分野におけるコンペティションの話題として、2024年度に開催された国際人工知能オリンピックと国際学会併設コンペの参加者にもご登壇いただきます。
セッション名：
- オーガナイザ：石原 祥太郎（株式会社日本経済新聞社）、原田 慧（電気通信大学）
- 日時：2025年5月30日(金) 09:00 〜 10:40
- 会場：H会場 (会議室1003)
- Confitリンク：[4H1-KS-23] 人工知能とコンペティション
1. 講演「人工知能学会コンペティション開催支援制度について」 (5分)
講演者：人工知能学会企画委員 (コンペティション担当)
概要：「コンペティション開催支援制度」の趣旨と狙いを含む、本企画セッションの概要を説明します。
2. 講演 (2024年度採択コンペティション①)「サッカー軌道予測」 (25分)
講演者：秋山 英久 (岡山理科大学)
概要：2025年3月に開催された第1回サッカー軌道予測コンペティションについて紹介する。サッカーのような集団スポーツではデータのデジタル化・整備にかかるコストが依然として高く、大規模データを用いた分析が困難な状況が続いている。本コンペティションでは、RoboCupサッカーシミュレータによって生成された大規模試合データセットを用い、ボールおよび選手の軌道予測を競う。本発表では、第1回コンペティションの概要と結果を報告する。
ウェブページ：https://www.ai-gakkai.or.jp/event/ai-seminar/stp-challenge/
3. 講演 (2024年度採択コンペティション②)「全国中高生AI・DS探究コンペティション2025」(25分)
講演者：林 宏樹 (兵庫県立大学大学院/雲雀丘学園中学校・高等学校)
概要：近年、日本において数理・データサイエンス・AIに関する教育の重要性が高まりを見せており、AI時代にふさわしい人材の育成や、女性の理系分野への参画促進といった課題が社会全体で共有されつつあります。こうした背景のもと、中学校・高等学校においても、探究活動や課題研究が活発に行われるようになってきました。このような時代の要請を踏まえ、私たちは中高生を対象とした「AI・数理・データサイエンス」に関する探究活動・課題研究の発表の場となるコンペティションを企画・実施いたしました。本企画は、次世代を担う人材の育成に資することを目的とし、AI・データサイエンスに対する理解を深め、自ら課題を設定し解決に取り組む力を養うことを目指しています。本報告会では、実際の実施内容、参加者の様子、発表された課題研究の傾向や評価、さらに教育的効果や今後の課題についてご報告いたします。本コンペティションが、AI時代における学びと成長の新たなモデルとなることを目指し、今後の継続的な展開に向けた提言も行う予定です。
ウェブページ：https://www.ai-gakkai.or.jp/ai_competition_for_students_2025/
4. 講演 「第1回国際人工知能オリンピック参加報告」 (20分)
講演者：越智 優真、吉岡 恵吾 (第1回日本代表)
概要：ブルガリアで開催された第1回国際人工知能オリンピック（IOAI）に参加した日本代表生徒たちが、自らの挑戦と成果を発表します。彼らの経験を通して、中高生を対象とした人工知能分野の国際大会の最前線に触れていただくとともに、今後の人工知能オリンピックの展望についてもご紹介します。また、今年から開催されている国内大会「日本人工知能オリンピック（JOAI）」の取り組みについてもお伝えします。
ウェブページ：https://ioai-japan.org/
5. 講演 「RecSys Challenge 2024 優勝報告」 (20分)
講演者：村上直輝 (株式会社ディー・エヌ・エー)
概要：推薦システム分野で権威のある国際学会「18th ACM Conference on Recommender Systems (RecSys)」において、併設コンペティション「RecSys Challenge 2024」が開催されました。デンマークのニュースサイト「Ekstra Bladet」から提供された実データを用いた、ニュース推薦に特化したコンペティションになり、世界中から多くの参加がありました。本講演では、コンペティションの全体像と優勝に至ったアプローチについて紹介します。
ウェブページ：https://dena.ai/news/recsys-challenge-2024/
6. クロージング (5分)
人工知能学会企画委員 (コンペティション担当)