特集趣旨
環境に対するサステナビリティのデザインは人類が取り組むべき最重要な戦略的課題のひとつです.例えば,自然環境や環境汚染のモニタリング,生物多様性の保全,エネルギーの最適・均衡的配分,資源の循環利用,快適な都市環境デザインや農林水産業の振興,災害復興,グリーンエコノミーの進展や環境教育の支援などがあります.このような中でAI研究の分野が果たすべき役割や果たしうる貢献は極めて大きなものです.機械学習,データマイニング,エージェントシミュレーション,オントロジー,最適化,情報視覚化など,多岐にわたった技術や方法論が適用可能です.このように扱う問題も様々で,そこに適用される技術や方法論も様々であるため,相互に関連しあう分野の連携と体系化が重要になります.そこで,ニーズ側とシーズ側の意見交換を行う場として2011年より全国大会にてオーガナイズドセッション「グリーンAI」を継続して開催してきました.また,2013年7月号にて学会誌特集「グリーンAI」を企画しました.そして今回,最新の研究成果を特集論文としてまとめることで,新しい本研究領域の発展とプラットフォーム化を加速させていきたいと考えています.
本特集では,AI分野の様々な技術を活用して環境問題にアプローチした研究論文を広く募集します.特に環境問題に即したAI技術の有効な使い方,AI技術の有用な組合せ方,有用なツールの開発等の実践的なAIシステムに関する論文を取り上げます.また,直接的に環境問題を扱っていなくても,環境に関わるトピックスにAIを活用した研究やシステム開発に関する研究,もしくは社会科学や人文科分野などからのAIと環境に関わる分析や実践の研究,提案論文なども歓迎します.
募集分野
・エネルギー
・スマートグリッド
・気候変動
・地球温暖化
・耕作,農業,林業
・生物多様性
・生態系サービス
・地域環境保全
・食材産業
・サプライチェーン
・UIデザイン
・ライフスタイル
・コミュニティデザイン
・地震
・伝染病
・海洋観測
・交通ネットワーク
・ルーティング
・都市
・景観デザイン
・その他,環境とAIに関わるテーマ全般
本特集号のスケジュール
・論文投稿締切:2017年3月31日
・掲載予定:2018年3月号
論文送付/照会先
green-ai-submission@ai.sanken.osaka-u.ac.jp
松井孝典 (大阪大学),柴田博仁 (富士ゼロックス株式会社) ,福井健一 (大阪大学)
※メール件名に「グリーンAI特集論文」と明記してください.
投稿論文の形式
・論文執筆,投稿にあたっては,下記URLより「原稿執筆案内」を熟読ください.
https://www.ai-gakkai.or.jp/transactions_of_jsai/
・原則,人工知能学会TeXスタイルファイルでの投稿になりますが,Word形式をご希望の方は事務局まで別途お問い合わせください.なお,査読の過程で本特集号の採録期日に間に合わない事態が生じた場合には,一般論文として取り扱うことがあります.
・情報関係英文合同アーカイブInformation and Media Technologies (IMT)への転載について:人工知能学会論文誌に採録された英文論文は編集委員会の選定によりIMTへ転載することがあります.著者に費用の負担はありません.IMTについての詳細は下記URLをご参照ください.
http://www.ipsj.or.jp/08editt/imt/index-j.htm
・本特集へは非会員の方も投稿できます.ただし,査読審査合格した場合,共著者に人工知能学会の会員がいない場合には投稿料が12,000円の追加になります.詳しくは学会事務局(editor@ai-gakkai.or.jp)にお問い合わせください.
編集委員会構成
編集委員長(ゲストエディタ):松井孝典 (大阪大学)
副編集委員長:柴田博仁 (富士ゼロックス株式会社) ,福井健一 (大阪大学)
編集幹事:森幹彦 (京都大学) ,熊澤輝一 (総合地球環境学研究所)
編集委員:堤富士雄 (電力中央研究所) ,小野智司 (鹿児島大学) ,松本慎平 (広島工業大学) ,加島智子 (近畿大学) ,市村哲 (大妻女子大学) ,蓮池隆 (早稲田大学),藤田桂英 (東京農工大学),尾崎知伸 (日本大学),西村悟史 (産業技術総合研究所),服部宏充 (立命館大学),栗原聡 (電気通信大学),宮田章裕 (日本大学)