第55回 人工知能セミナー(2007.7.20)数理工学の最前線に学ぶ第55回 人工知能セミナー(2007.7.20)数理工学の最前線に学ぶ


主催: (社)人工知能学会
日時: 2007年7月20日(金) 10:30-16:30
会場: キャンパスイノベーションセンター 2階 多目的室3(田町)
照会先: account@ai-gakkai.or.jp
定員: 45名定員に達しましたので、参加申込みを締め切りました
参加費: 会員 7,500円(賛助会員の社員の方も含みます)
非会員 11,500円,学生会員 2,000円,学生非会員 3,000円

概要

AI研究の諸分野にとって数理研究の基礎理論や応用技術が主要な役割を 果たしていることは言うまでもありません.特に近年では,膨大なデータから 知識を発見したり,高次元かつ非線形なシステムの挙動を予測したり制御する 問題を扱う上で,その重要性がさらに増してると言えます.
しかし,その一方で,数学的に高度な理論や技術が初学者や専門外の研究者 にとってやや敷居の高いものであることも事実です.そこで, 本セミナーでは,パターン認識,非線形数理学,計算機代数の各分野で最先端の 数理的研究を展開されている3名の講師をお招きし,最新の研究成果・事例を 紹介して頂くとともに,その基礎となっている数理的理論・手法についても 解説して頂きます.
AI研究を始めて間もない大学院生・学部生の方々から,新しい技術を模索して いるベテラン研究者の方々まで,多数の皆様のご参加をお待ちしております.

プログラム


10:30-12:00 計算機代数を活用したシミュレーション技術とその展開 ~ものづくり支援から生体系解析まで~

穴井 宏和 氏(富士通研究所)

概要:今,理工学及び産業上の分野で現れる様々なシステムを研究するための新しい アプローチとして,計算機代数のアルゴリズムを活用した計算手法が注目されている. 本講演では,その中心となる計算機代数の代表的な計算手法の基本的な考え方 と有効性について,ものづくりやシステムズバイオロジなどさまざまな適用事例を通して 概観し,今後の展開について考察する.


12:00-13:00 昼食休憩


13:00-14:30 知能情報処理の数理的基礎と応用

大津 展之 氏(産業技術総合研究所)

概要: 知能の根元には情報を介した主体と環境とのインタラクションがあり,人間を含めた 実環境からのパターン情報を如何に要約し利用するかが柔軟な知能システム構築の鍵 となる.そのための基礎として,確率統計的手法や多変量解析手法などを用いた情報数理 的な立場から,パターン情報処理や知能システムの基本的な原理や仕組み,具体的な手法 や応用について,これまでの研究事例(主に画像認識)の紹介を含めて,体系的に論じる.


14:10-15:10 売買執行に導入される科学的アプローチ

アルゴリズム取引普及への道

田中 隆博(野村総合研究所,上級研究員)

概要: これまで,株の売買といえば経験と勘と度胸(KKD)がものをいう世界と言 われてきた.しかし,巨額なお金を運用するプロの資産運用業界を中心に, 売買執行にも科学的アプローチの導入が必要との意識が高まりつつある.
米 国では,そうした投資家を対象にアルゴリズム取引が提供されるようになり, 最近では一般的な取引手法として定着している. 本講演では,売買執行によって発生する執行コストのメカニズムやそ のモデリング手法を紹介し,アルゴリズム取引への応用例などについて解説 する.


15:00-16:30 自己駆動粒子系の渋滞学

西成 活裕 氏(東京大学大学院工学系研究科)

概要: 車や人を粒子とみなすと,それらは自分自身で動くことのできる自己駆動型の粒子で ある.この粒子が集団になると渋滞が発生する.なぜ渋滞が起こるのかを新しい 数理物理的アプローチで研究する渋滞学を紹介する.渋滞は車だけでなく,人の滞留や, アリの行列にも見られ,さらには我々の体内でも起こって病気の原因にもなっている. これらを数理モデルで抽象化することで,様々な分野の渋滞を普遍的に研究してきた. 講演ではこれまでの研究の方法や得られた知見などを理論と実験とを交えて発表する. また様々な渋滞の類似性やその解消方法などについても述べる.


第55回人工知能セミナー 参加申し込み受付終了

定員に達しましたので、参加申込みを締め切りました

人工知能セミナー参加費
正会員・賛助会員 学生会員 学生非会員 非会員
7,500円 2,000円 3,000円 115,000円