第54回 人工知能学会(2006.12.22)サービスサイエンスの動向と人工知能研究の可能性


主催: (社)人工知能学会
日時: 2006年12月22日(金) 10:30 ~ 16:30
会場: 慶應義塾大学・日吉キャンパス・来往舎・大会議室
照会先: account@ai-gakkai.or.jp
定員: 70名定員に達しましたので、参加申込みを締め切りました
参加費: 会員 7,500円(賛助会員の社員の方も含みます)
非会員 11,500円,学生会員 2,000円,学生非会員 3,000円

概要

社会のサービス化が進み、情報系企業をはじめとする多くの企業で サービスが事業に占める割合が大きくなってきています。それに伴い、 社会学や経済学だけでなく情報処理なども基礎として、「サービスサ イエンス」として体系的にサービスを研究する動きが出てきました。  人工知能は、商品推薦のように提供するサービスを実現するための 技術や、社会シミュレーションのようにサービスを評価するための技 術などに深く関連する分野であり、今後、サービスサイエンスの発展 において重要な役割を担うことができると考えられます。  本セミナーでは、この分野における産学の代表的な方々を講師に迎え、 サービスサイエンスについて、その動向とともに、実ビジネスでの展 開例や人工知能研究の側面からの位置づけ等について御講演頂きます。 本セミナーがサービスサイエンスの概観を示し、人工知能技術が寄与 できる可能性を検討することにより、サービスという切り口から、人 工知能研究の新しい展開の方向を見定める機会となれば幸いです。  多数の皆様の御参加を心よりお待ちしております。

プログラム


10:30 – 11:30 サービスサイエンスの出現

日高一義 (日本IBM)

概要:サービス産業および,製造業におけるサービス・ビジネスの増大にと もない,世界経済における「サービス」の重要性が高まっている.持続的な 経済の発展を考える上では,サービス経済の健全な成長を実現する手段を構 築することが不可欠となる.このために,数学,コンピューターサイエンス, 経済学,社会科学などの知識を統合する新たな知の領域である「サービス・ サイエンス」の確立が望まれる.サービス・サイエンスはサービス固有の問 題を解決し,生産性を高め,質を高めるための客観的手段を提供する multi-disciplinary な学問領域として,期待され始めている.


11:30 – 12:30 サービスサイエンスの実践のヒント

諏訪良武 (ソフトブレーン)

概要: 自然科学に習って,いくつかの分類軸に沿って「サービスを分類して みる」と,サービスレベルを上げるために何を努力すべきかが見えてくる. つぎに「サービスを分解してみる」と,サービスの評価を高めるためには, サービスプロセスを磨き上げることが大切なことが分る.そして,「サービ スをモデル化する」とサービスの議論が具体化する.これらの作業を通じて サービスの特徴を理解し,その難しさをクリアーし,その特徴を活かしてサー ビスの価値を高める.以上の取り組みを保守サービス事業に活かし,お客様 満足を劇的に高めた実践事例を解説する.


12:30 – 13:40 昼休み


13:40 – 14:40 サービス価値の創出へ向けて

勝山恒男 (富士通研究所)

概要: 今までのICTシステムは,ヒューマンインタフェースを除いて,提供 サービスによって影響を受ける利用者の情報行動を組み込んで開発,評価を 行うことは少なかった.サービス科学の視点では,システムと人とのインタ ラクティブな関係を評価することに焦点をあてている.本発表では,この視 点から生み出される法則性やモデリングなどへの期待,さらに,これらを活 かしたサービス価値の創出について述べる.


12:30 – 13:40 休憩


14:50 – 15:50 サービス・コンテンツ領域での社会・経済・組織のシステム 科学の新しい展開

出口弘 (東京工業大学)

概要: サービス・コンテンツ領域では,マルチステークホルダーによる多元 的な価値の生成流通配分のシステムと,その市場を経由した或は組織で自己 消費されるプロセスの解析,更にそのイノベーション等が課題となる.また プログラム&プロジェクトマネージメントやエージェントベースの社会シミュ レーション等を用いた価値生成やその共有利用のマネージメントも課題とな る.本発表では解くべき課題を具体的に明らかにしつつ,この新しい人間科 学のビジョンを提示したい.


15:50 – 16:30 質疑応答


第54回人工知能セミナー 参加申し込み受付終了

定員に達しましたので、参加申込みを締め切りました

人工知能セミナー参加費
正会員・賛助会員 学生会員 学生非会員 非会員
7,500円 2,000円 3,000円 115,000円