招待講演1:安野貴博 氏
日時
12月20日(金)13:55~14:45
場所
協生館2F 藤原洋記念ホール
タイトル
テクノロジーを通して描く未来の社会システム
概要
本講演では、AI技術により未来の社会システムはどのようにアップデートされていくのか、議論したいと思います。昨今のAI技術の進展、生成AIを活用したサービスの台頭は目覚ましく、既存の社会の仕組みやビジネスプロセスを大きく変革するようなイノベーションが様々な分野で起きようとしています。講演者自身の東京都知事選での取り組みや、衆院選の有権者の声の分析など、具体的な事例を通じて、テクノロジーの可能性についてお話しします。
略歴
「テクノロジーを通じて未来を描く」活動をしてきたAIエンジニア、起業家、SF作家。
開成高校を卒業後、東京大学へ進学。松尾豊教授の研究室を卒業後、外資系コンサルティング会社のボストン・コンサルティング・グループを経て、AIスタートアップ企業を2社創業。デジタルを通じた社会システム変革に携わる。日本SF作家クラブ会員。
招待講演2:玉城絵美 氏(H2L株式会社 代表取締役/琉球大学工学部 教授/東京大学大学院工学系研究科 教授)
日時
12月21日(土)13:55~14:45
場所
来往舎1F シンポジウムスペース ※ オンラインでのご講演となります
タイトル
BodySharing, 固有感覚の情報入出力インタフェースと体験のデジタル化
概要
人類は,木版・活版印刷,スピーカやディスプレイ(テレビ)を通じて,視聴覚情報として様々な人生の体験を共有してきました.私たちの研究グループでは,身体の感覚をも共有するBodySharingを実現することで,臨場感溢れる体験共有を目指しています.BodySharingとは,「身体に付随する感覚の相互共有によって身体の体験を複数人で共有すること,あるいはその技術とインタフェース」です.ここでの“身体”とは,人,ロボット,バーチャルの身体も含んでいます.身体の体験を共有する,すなわち,身体同士で情報を相互に共有し合うためには,ユーザ(人)の身体感覚を取得し,さらにはユーザに得られた身体感覚を再現する必要があります.BodySharingでは位置覚,抵抗覚や重量覚などの固有感覚を伝達することで,体験を共有しています.
私たちの研究グループでは,BodySharingの工学にとどまらない研究分野および産業での発展を目指しています.そのため,BodySharingのためのセンシングとアクチュエーションの技術を,研究開発者向けあるいは一般向けに量産化し,販売しています.結果,様々な分野で固有感覚の伝達や体験共有の技術開発や知見が得られ,多数の研究成果があがっています.
BodySharingの研究成果は,スポーツ,医療,遠隔観光や遠隔教育などの体験共有に応用されはじめています.研究成果からビジネス導入時の障壁やその突破口までを紹介します.
略歴
人間とコンピュータの間の情報交換を促進することによって,豊かな身体経験を共有するBodySharingとHCI研究とその普及を目指す研究者兼起業家.2011年に手の動作を制御する装置PossessedHandを発表しTime誌が選ぶ50の発明に選出される.2012年にH2L,Inc.を創業し,UnlimitedHand, FirstVRなどの製品を発表しサービスへと展開. 2020年国際会議AugmentedHumanにて,近年で最も推奨される研究論文として表彰.