谷津 元樹、荒木 健治 (北海道大学 情報科学研究科 言語メディア学研究室)
近年、音声対話システムの実用化の流れは既に急速なものとなっている。 多くの実装例は、 複数のタスクの実行を補助するタスク指向型対話システムがベースであり、 入力に応じて雑談的応答やユーモアを含む応答を生成する。しかし、 これらの複数の応答手法の選択条件を自動的に変更し、 話題の遷移や状況の変化に適応する能力は未だ実現されていない。 本稿ではこの問題に対し、雑談および質問応答タスクが実行可能なシステムにおいて、 駄洒落ユーモアの認識および生成機能の反応頻度を、 話題の変遷に応じて適切なものに設定する手法を提案する。 また、ロボットに提案手法を実装し行った印象評価実験において、 本手法の有効性を確認した結果について述べる。