【講演概要】

例外発言に潜む新価値

山口 広樹, 西原 陽子, 大澤 幸生 (東京大学大学院工学系研究科)



「あほ」を価値観が常人と大きく異なる人物とする。 「あほ」は、一般的に無価値であるとして排除されてしまっているが、 価値観がずれている→新たな価値を創造できると考えることもでき、 既存の価値観を壊して新しい価値観を創るという可能性が、 排除されてしまっている発言(あほ発言)にあると考える。 本研究では、このような「あほ」の潜在的価値を会話テキストから テキスト処理を利用して掘り起こすことを目的とする。 提案手法を検証するためにオンラインチャットを用いた実験を行った。 提案手法で「あほ発言」を抽出し、 それについて再検討するといったプロセスを繰り返すことで、 埋もれてしまった「あほ発言」の価値を掘り起こした。 本研究では「あほ発言」に注目してその価値を掘り起こすことを目的としたが、 今後さらに「あほ事象」・「あほ行動」を対象とした解析手法を確立していき、 「あほ学」として新たな学問分野を創ることを目標とする。