○上野 佳奈子、橘 秀樹 (東京大学生産技術研究所)
コンサートホール音響における重要な課題の一つとして、 ホールに対する演奏家の意識を理解することが挙げられる。 本研究では、インタビューを通して得られた演奏家のコメントをもとに、 演奏行為における演奏家の知覚並びに演奏家の言語構造の抽出の過程について、 暗黙知理論並びに記号論の概念を用いてモデル化した。次に、この考察に基づいて、 無響室内に構築したシミュレーション音場を利用して実験的検討を行い、 演奏中の演奏家の意識に対応する言語構造の抽出を試みた。