【講演概要】

実世界を理解するピアエージェントが孤独感と社会的存在感に与える影響の検証

○鈴木 隼,角 薫 (はこだて未来大学)


本研究は、実世界を理解するピアエージェントを複合現実環境に構築し、環境理解と身体性が社会的存在感と状態孤独感に与える影響を検証した。Meta Quest 3上でパススルー映像・音声・ユーザー状態をGemini Live APIへストリーミングし、音声応答と関数呼び出しでUnity上のアバター動作を制御した。大学生28名が、環境理解と身体性を要因とする2要因2水準の被験者内計画で、4条件を各約10分体験した。条件後にTemple Presence Inventoryの下位尺度とMomentary Loneliness Scale、実験後にSystem Usability Scaleを回答した。反復測定分散分析、対応のあるt検定、反復測定相関で分析した結果、身体性は社会的存在感を有意に高め、状態孤独感を低減した。環境理解は主要指標では有意差がなく、空間的臨場感と自然さを向上させた。社会的存在感は状態孤独感と負に関連した。以上より、孤独感低減には身体性が主要因であり、環境理解は体験の妥当性を補助することが示唆された。