○須永 剛司 (多摩美術大学)、山崎 知海 (株 ソフトデバイス)、菊地 陽介 (セイコーエプソン 株)
小学校高学年を対象にした共同的学習支援ツールのデザインを報告する。学習課題 知識の構築を「可視化」し「操作可能」にすることで、小学生の学び合いを支援する が本研究開発の目的である。ツールは、学習者が対話の場として共同利用する黒板様 の大型ディスプレイと、個人の発見と活動への応用の場としての携帯型メモパッドで 構成される。
報告の内容は、ツールのデザイン概要と、その開発プロセスで考察した経験のこと ば表現とことばの操作(プレイ)についてである。デザイン概要は、学習する知識を 「対象物」として扱うというツールデザインの基本構想、対象物となった知識の扱い 方のモデル設計、そして、知識表現の形と振舞いの設計についてである。プロセスで の考察は、小学6年生4名を対象に実施した実験にもとづく、思考の外在化としての 子供達の知識表現と、外在物として知識の操作(プレイ)についてである。本研究開 発は、活動(行うこと)と知識の操作(知ること)を循環することで 、学習が構築 されることを背景理論としている。