【講演概要】

小説データに基づく統合物語生成システムの概念・語彙選択

◯小野 淳平、小方 孝 (岩手県立大学)



[小野2014]では、「青空文庫」(http://www.aozora.gr.jp/, 2014年9月16日時点) に収録された4907の作品(1900年以降の新字新仮名の索引)から、 「一般名詞」「名詞化された形容詞」「形容動詞語幹としての名詞」 の三種類の名詞語彙の出現頻度を計量し、それを同一の表記の終端概念に付与した。 結果、約半数の終端概念に頻度情報が付与された。 さらに、出現頻度の高低に基づく名詞概念の選択によるストーリー生成の実験を行い、 高出現頻度の名詞概念を優先的に選択することによって、 生成結果の語彙に関する違和感を軽減出来ることを確認した。
本稿では、まず、上記に加えて「青空文庫」 における1872〜1899年の73作品を追加した計量結果を示す。 そして、 これを利用して生成されたストーリーの違和感に関する評価実験の結果を示す。 最後に、実験結果や今後の課題に関する考察を行う。