○鍋島 弘治朗 (関西大学 文学部)、 鈴木 雅実 (KDDI研究所)、 アシガイ・デルゲルマー(モンゴル文化教育大学)
アメリカ文学史に異彩を放つ The Catcher in the Rye (J.D. Salinger, 1951、以下『ライ麦畑』)を取り上げ、 そのメタファーと、その2つの翻訳 (『ライ麦畑でつかまえて』野崎孝訳, 1964、 『キャッチャー・イン・ザ・ライ』(村上春樹訳, 2003) におけるメタファーの翻訳を議論する。 これによってメタファー分析の実践を行うとともに、 メタファーの訳し方の種類を検討し、 立ち返って作品全体に流れるメタファーと作品におけるメタファーの役割に光を当てる。 特に、野崎訳と村上訳の違いをメタファーの観点から比較検討する。