◯松村 真宏、河原 大輔、岡本 雅史、黒橋 禎夫、西田 豊明
(東京大学大学院情報理工学系研究科)
最近,アンケートの自由記述欄やコールセンター, 電子掲示板に寄せられるメッセージを分析するテキストマイニングに注目が集まっている. これは,消費者の生の声から売れる商品を開発したい, 顧客のクレームから商品開発やサービス向上を図りたいという要望が高まっているからである. しかし,ここで問題となるのは,ユーザの問題意識がテキストに表出しているとは限らないことである. したがって,ユーザの問題意識をくみ取るためには,データとして表れた結果が何を意味するかを, 人間が読み解く必要がある.この際に大切なのは,テキストに何が書かれているかではなく, その背後にある「なぜ,その文を書いたのか?」というユーザの潜在的な意識である. そこで本発表では,テキストの背後に潜む「問い」に注目することにより, ユーザの潜在的な問題意識の表出を試みる.