岩垣 守彦
言語情報は聴覚情報も視覚情報も情報が順に提示されるものであるから、 できれば単位情報順に前から異言語の視覚情報を適正で美しい母語に変換したい。 視覚情報を十分に推敲する時間がある翻訳でも、 聴覚情報を一秒ほどで変換し適正化の余地の少ない (同時) 通訳でも、 その目標は同じで、変換作業は原文にふさわしい日本語の表現創作でもあるが、 それは同時に、翻訳者・通訳者が個々に体系化して持っている変換技術でもある。 「日本語から英語へ」の翻訳技法を参考にして、英語から適正で美しい母語 (日本語) への変換技法を実験的に検討する。