【講演概要】

一つの 名詞に二つ (以上)の動詞が関わる表現について
―日英両語の変換における英語の「内的連結 (inner connections)」の処理

岩垣 守彦



言語によって,「(聴覚・視覚)符牒」も「符牒配列(認識の表現法)」 も異なるが,「符牒配列」には,それぞれ一定の法則性があり, 法則を対応させると情報を理解することができることは先人たちの努力で明らかになっている. ただ,日本においては長年の地理的文化的状況から, 先人たちの努力はもっぱら「視覚符牒の表層の読み取り」に向けられて, 「聴覚符牒の聞き取り」への努力がおろそかであった.しかし, 言語においては「視覚符牒」は二次的で,「聴覚符牒」が一次的である. したがって,「聴覚符牒の塊」に脳内における言語情報の処理の痕跡があるはずであり, できれば,それを手がかりに, 脳内の言語情報処理の次元で言語を対応させて変換する(表層的に表示する)という方法を考えたいと思う.