【講演概要】

「事象」と「幼児の同音反復」と「個別文法の修得」について

岩垣 守彦 (玉川大学)



胎児は胎内で,聴覚・身体感覚で「リズム・分子量の変化, 音(声)(信号・記号配列の音響特性)」を経験する.
誕生後,同じ「リズム・分子量の変化,音(声)(信号・記号配列の音響特性)」 を視覚的に認識する(イメージ化)

イメージa---------→イメージb---------→イメージc           ---
(空間)→(時間)→(空間)→(時間)→(空間)→連続動作      
↓                                   
「空間の象徴として音響特性」(動作・状態の主体)            
             +                      
            「時間の象徴として音響特性」(動作・状態)   
↓                                   UG
事象=(文)=(空間の象徴としての音・名詞)[動作主体のない動作はない] 
    ↓    +(時間の象徴としての音・動詞)           
    〜がない(否定文・今現在のこと)                
    〜はあるか(疑問文・今以後のこと)               
    〜はあった→〜はある(肯定文・今現在のこと)          
↓                                   UG
事象=「音声出力」=同音反復(文)(これは動物も人間も同じである)   
↓                                   
人間は声を分節して発声する.                      
↓                                   
喃語(長母音・短母音・子音)                      
↓                                   
同音反復文(二音文)(普遍文法の痕跡)                 ---
↓                                   
修正・学習→個別文法の習得                       
      (事象=動作・状態の主体:名詞+動作・状態:動詞)     
    それ・これは何?→それ・これは〜か?      |       MG
    それ・これは〜.→〜(と)は〜(のこと)である. |       
                        現実の時間との関係   
                       いつものこと(現在時制) 
                       今現在のこと(現在進行形)
                       すんだこと(過去時制)  
                       今以後のこと(未来形)  ---