【講演概要】

駄洒落データベースを用いた面白さの評価及び分析

〇荒木 健治 (北海道大学 大学院情報科学研究科)、 内田 ゆず (北海学園大学)、
佐山 公一 (小樽商科大学)、 谷津 元樹 (青山学院大学)



現在広く普及しているスマートフォン上の対話エイジェントやAIスピーカーは、 雑談システムとしての能力が不十分であり、 話していて楽しいシステムとはなっていない。 この問題を解決するためには、ユーモア処理の高度化が必須である。 その第一段階として68,000件の駄洒落データベースの開発を行った。 しかし、この駄洒落データベースには面白さの度合いを示すスコアが付与されていない。 そこで、3名の評価者により面白さのスコアの付与を行った。次に、 この駄洒落データベースを用いて、平均値の推移、評価者ごとのスコアの分布、 評価者間の一致度、平均スコアの上位の例の分析を行った。この結果、 駄洒落の面白さを感じ方には個人差が大きいことや対話形式で表現されている場合に面白さを感じることなどが明らかになった。 これらのことより文脈情報、背景知識が駄洒落の面白さの感じ方に大きな影響を持っていることが確認された。