【講演概要】

テレビの報道・解説番組からの言語データに基づくロシア・ウクライナ戦争に関する概念の獲得と文章生成

阿部 凌大 (岩手県立大学ソフトウェア情報学部)、 ○小野 淳平 (青森大学/東京キャンパス)、小方 孝 (岩手県立大学ソフトウェア情報学部)


2022年2月24日にロシアは,ウクライナへ侵攻を開始した。 この進行は2014年のロシアによるクリミア侵攻、 ドンバス紛争以来継続しているものであり、 第二次ロシア・ウクライナ戦争と呼ばれている。現状、日本はウクライナ支援、 ロシア非難の立場を明確化しており、 開戦から様々な立場の人々が議論し意見を発表され、 ロシア・ウクライナ双方の情報戦が盛んであるという特徴がある。本研究は、 第二次ロシア・ウクライナ戦争に関するTVの報道・解説番組より、 出演者の発話内容を言語データとして獲得する。 獲得した言語データは二つの試みと目的に用いる。 一つ目の試みは形態素解析を用いた報道・解説番組における語彙傾向の分析である。 その目的は形態素解析を通じて得られた語彙に基づき、 ロシア・ウクライナ戦争に関する語彙を収集/整理することで、 戦争に関する様々な意見の調査・分析に役立てることである。 二つ目の試みは言語データを用いた文生成である。 その目的は利用した言語データに基づき文章生成システムを試作し、 この戦争の説明や偽情報対策等に役立てることである。 これにより偽情報やフェイクニュースによる混乱の対策にもなると考える。