日本認知科学会
「文学と認知・コンピュータ」研究分科会


  「第8回定例研究会 in 東京'00秋」参加のお願い(第3報)


                   玉川大学     岩垣守彦
                   山梨大学     小方 孝
                   上智大学     小松雅彦


 LCC第8回定例研究会の開催及び参加者募集のお知らせ(第3報)です.
 去る7月2日に開催された静岡の日本認知科学会のワークショップでは,「伝わる(コミ
ュニケーション)」ということがテーマになりました.これでLCCにおいては,「文学」に
関わるテーマはほとんどすべて話題になったと思われます.すなわち,「作る側の視点や構
造」,「作家あるいは作品の受容」,「作品の評価」,「文学の素材としての言葉・イメージ・
リズムや映像」.しかも,12月には「認知科学会冬のシンポジュウム」で「文学」を立体
的に創造しようとまで目論んでいます.今回の定例研究会では,今まで提示された問題を
つめて,新たな発展の準備となるような討論が期待されます.
 東京での開催は,昨年2月の東京工業大学での大岡山会議以来になります.また,LCC
の設立後ちょうど2年間を経過した節目での例会に当たり,これまでの研究成果の総括と
今後の目論みやプラン・展望を議論するのに良いタイミングに当たっています.
 なお,第1報でお伝えした内容とプログラムが一部異なっておりますが,その後認知科
学会「冬のシンポジウム」の企画が採択されるなど状況に変化があったための変更です.
ご了承ください.
 この例会は,藤田主査主導LCC第一期の最後の例会であり,とにかくこれまでの研究経
過を強引にでもまとめ,討議を経て,次期に引き渡すことを目的としています.一人でも
多くの方のご参加を期待しております.

実行委員
 玉川大学     岩垣守彦(実行委員長)
 山梨大学     小方 孝
  上智大学     小松雅彦

 LCCホームページ:
 http://lcc.csis.oita-u.ac.jp/

1 概要

(1) 日時と会場

  日時:2000年9月9日(土) 〜 10日(日)
  会場:玉川大学(東京都町田市玉川学園6-1-1)
      文学部第三校舎2階249教室
      電話:042-739-8125
      (新宿から小田急で40分くらい)
      (最寄駅 小田急線玉川学園駅下車,徒歩約15分)
      http://www.tamagawa.ac.jp/top/gakuen.html

(2)プログラム

  9月9日(土)
      12:00 -     受付
    12:55 - 13:00 開会
    13:00 - 15:00 ワークショップ「文学システムの全体像―LCC第一期の総括と今後の展望―」
   15:15 ? 17:30 ワークショップ(続き)
   17:30 ? 18:00  総会(新体制の発足その他のお知らせ)
   18:30 ? 20:00 懇親会(玉川学園駅前「イタリアーナ・デュエ」
042-722-8812
               会費:3500円)

  9月10日(日)
    10:20 ? 12:00 研究発表セッション(5件)
   12:00 ? 13:30  休憩(運営委員会)
   13:30 ? 14:50  研究発表セッション(4件)
   14:50     閉会

2 研究発表セッション及びワークショップについて

(1) 研究発表セッション(10日)

司会:小松雅彦(上智大学理工学部)

1) 潟沼潤(札幌国際短期大文学部):音声メディアと文学認知(仮題)
2) 潟沼潤(札幌国際短期大文学部):脳が織りなす仮想現実としての文学体験(仮題)
3) 赤間啓之(東工大大学院人間行動システム専攻):単語共起データの多変量解析により,哲学思想の潜在的類似性は分析可能か?
4) 川村洋次(大阪経済法科大学経済学部):インターネット広告表現からみる製品の
物語(仮題)
5) 徃住彰文・小川容子(東工大大学院価値システム専攻):認知的批評論と視覚芸術
(Cognitive critics and its application to visual arts)

  司会:岩垣守彦(玉川大学文学部)

6) 羽尻公一郎(ソニーCSL):文学における理解・解釈・意味
7) 岩垣守彦(玉川大文学部):予定調和を超えた物を計量できるだろうか(仮題)

8) 小方孝(山梨大工学部):システムナラトロジーの可能性
9) 相田満(国文学研究資料館):体系への意志

 発表時間は,質疑応答を含め1件20分.

 (2)ワークショップ:「文学システムの全体像―LCC第一期の総括と今後の展望―」

 これは,玉川大学例会がLCCの活動の2年間のちょうど節目に当たるため,これまでの
主要な発表者(この2年の間に自然に形成されて来たいわゆる「常連組」)に依頼して,さ
らに,それ以外の方複数に「批評・批判・提言」をお願いし,最後はいつものように全員
参加で研究成果のとりまとめとこれからのプランについて討議する場にしようとするものです.
 本研究会では,この2年以上の活動期間を通じて,「文学を作る側の視点や構造」,「作家
あるいは作品の受容」,「文学におけるコミュニケーション」,「作品の評価」,「文学の素材
としての言葉・イメージ・リズムや映像」など,文学を巡る殆どすべての問題を取り上げ,
認知科学やコンピュータテクノロジーの観点から論じて来ました.このワークショップで
は,これまでの主要な研究発表者に依頼し,研究成果と今後の計画や展望について発表し
ていただき,LCCの活動の総括と発展について議論する場を提供することを目的とします.
 特に,これまでの研究では,主に上記のような諸主題の理念的,概念的あるいは哲学的
な考察や提起が行われて来ましたが,今後はこれらを踏まえた,文学のための具体的な「知
識表現・処理方式の提案」,小説・詩・物語・広告・映画・哲学を初めとする様々な領域に
渡る「実験的システムの設計と実装」,「システム論的/認知論的な文学理論(あるいデジ
タル文学理論)」の本格的な構築その他の作業が現実的課題に上って来ると思われますので,
これまでの実践を踏まえ,そのような,「理念・概念・哲学の具体化」という観点からの展
望に関する方向へ議論が進められて行くことが期待されます.
 また,上述したようにこの2年間で自然発生的に共同研究的な形態が形成されて来たの
ですが,これからは更にここで固まることなく,これを様々な意味での外部に開いて行く
プロセスを通じて,プロジェクトとしての凝集と拡大を同時に実現して行くような戦略が
必要になるでしょう.

【第1部】話題提供

 これまで2年間で10回を越える例会,ワークショップ,シンポジウム,研究会における
議論を通じて,我々は,「文学システム(及びその研究)の全体像」が浮かび上がって来た
と認識しています.それをざっと思い付くがままに書くと:

1) 文学システムのサブシステム(諸テーマ):
・ 心(脳・心的表象・感情)
・ 言説と修辞
・ メディア
・ コミュニケーション
・ 社会とアプリケーション
・ 理解・解釈と意味
・ 生成・産出
・ 身体(肉体)とパフォーマンス
2) 文学システム研究へのアプローチ:
・ 概念・思想・哲学の構築
・ モデル構成
・ システム構築
・ 応用・実用(ビジネス,アート)
3) 手法:
・ 記号処理(知識表現,推論処理,自然言語処理)
・ メディアテクノロジー(ハイパーテキスト,マルチメディア)
・ 確率・統計
・ ニューラルネットワーク
4) 関連研究領域:
・ 認知科学(心理学,言語学)
・ 人工知能
・ 脳神経科学
・ 文学理論・文芸批評
・ 哲学
・ 芸術学
・ 経営学・マーケティング論,社会学

 従来積極的にLCCの研究活動を推進して来た以下の研究者に,話題提供のための講演を
お願いします(一人10分程度).特に上の1)のそれぞれをキーワードにして従来の成果と
プランをわかりやすくまとめてもらい,それを叩き台として第2部の討論に接続しようとするものです.

 ●話題提供者:

  司会:小松雅彦(上智大学)

  [総論]
   小方孝(山梨大学工学部)
[心(脳・心的表象・感情)]
   徃住彰文(東京工業大学大学院価値システム専攻)
[言説と修辞]
   金井明人(東京大学大学院総合文化研究科)
   岩垣守彦(玉川大学文学部)
[メディア]
   潟沼潤(札幌国際短期大学文学部)
   森田均(長崎シーボルト大学情報メディア学部)
[コミュニケーション]
   藤田米春(大分大学工学部)
[社会とアプリケーション]
   (交渉中)
[理解・解釈と意味]
   羽尻公一郎(ソニーCSL)(10日の一般発表セッションで発表)
[生成・産出]
   小方孝(山梨大学工学部)
[身体(肉体)とパフォーマンス(パフォーマンスによる話題提供)]
 相原朋枝(お茶の水女子大学大学院人間文化研究科比較社会文化学専攻表象芸術論
講座)

【第2部】批評と討論

 ここでは,複数の指定コメンテーターによる「即興」の「批評・批判・提言」を媒
介に,
全員参加の討論を行います.
 討論の直接的な目的は,
・ キーワード集の作成(98年の最初の研究会で作成したものがあるが,その更新),
・ 文学システムの全体像を煮詰める,
・ それと連関して,今後の研究を推進するに当たってのテーマ,アプローチ,手法等を明らかにする,
・ メタレベルの目標として,LCC研究会の今後の進め方について話し合う,などです.

 司会:森田均(長崎シーボルト大学)

● 指定コメンテーター:

相田満(国文学研究資料館)
新井潔(近畿大学工学部)
小松雅彦(上智大学理工学部)

(3)参加申込者(9月4日現在)

 ●:ワークショップ発表
 ◎:ワークショップ指定コメンテーター
 ○:一般セッション発表

 ◎○相田満(国文学研究資料館)
 ●相原朋枝(お茶の水女子大学表象芸術論)
 ○赤間啓之(東京工業大学人間行動システム専攻)
 網野智幸(山梨大学工学系研究科)
 ◎新井潔(近畿大学工学部)
 今井亜樹子(九州大学文学研究科)
 ●○岩垣守彦(玉川大学文学部)
 ●○小方孝(山梨大学工学部)
 小野善生(神戸大学経営学研究科)
● ○潟沼潤(札幌国際短期大学文学部)
加藤雄一郎(東京工業大学価値システム専攻/大広)
 ●金井明人(東京大学総合文化研究科)
 ○川村洋次(大阪経済法科大学経済学部)
 ◎小松雅彦(上智大学理工学部)
 野村充(山梨大学工学部)
 ○羽尻公一郎(ソニーCSL)
 ●藤田米春(大分大学工学部)
 古屋利光(山梨大学工学系研究科)
 保坂好紀 (山梨大学工学系研究科)
 ●○徃住彰文(東京工業大学価値システム専攻)
 増山毅(山梨大学工学系研究科)
 向山和臣(山梨大学工学系研究科)
 ●森田均(長崎シーボルト大学情報メディア学部)
 森本浩一(東北大学文学研究科)
 米澤久美子(お茶の水女子大学人間文化研究科)

3 原稿スケジュール

(1)当日発表資料集

 一般セッション及びワークショップの発表資料集原稿(A4用紙1枚以上,枚数指定なし)
の〆切は2000年9月7日です.ワークショップのタイトルは上記の趣旨に従って適宜付け
ていただいて結構です.
 原稿は,基本的に電子メールにて添付ファイルで送付して下さい.MS WORD,Power Point
及びテキストのみ対応可能です.その他は印刷した紙を1部郵送か持参願います.
 また期日に遅れた方は,当日12:00頃までに,紙に印刷した原稿「1部」を持参願いま
す.(9日に出席しない発表者の方は,可能な限り事前送付をお願いします.)
 なお,ページ番号は,それぞれの原稿ごとに,「1から昇順」にお付け下さい.

 発表資料集原稿送付先
 iwagaki@lit.tamagawa.ac.jp

(2)テクニカル・レポート原稿

 通例のように,例会終了後に,期限を決めて当日の議論内容をもとに改訂版の原稿を提
出していただき,日本認知科学会テクニカルレポート「文学と認知・コンピュータ No.*―***―」として発刊する予定です.
 今例会からは,電子版での刊行を基本的形態として想定しています.提出していただく
電子版原稿の具体的形態については現在検討中ですので,追ってご連絡します.

4 参加申し込み

   本定例研究会に参加を希望される方は,以下のフォーマットに必要事項を記入して,
iwagaki@lit.tamagawa.ac.jp宛に,ご返送ください.当日飛び込みでの参加も歓迎しますが,
可能な限り事前のご連絡をお願いいたします.

------ CUT HERE and send it to iwagaki@lit.tamagawa.ac.jp -----
  氏名
  所属
  E-mail:
  連絡先
      住所:(〒   -    )
      Tel.:
      Fax.:
  研究会に参加しますか?
      9月9日(土)に参加する ○ ×
      9月10日(日)に参加する ○ ×
    懇親会に参加しますか?
      する  しない
------ CUT HERE -----

 実行委員代表者連絡先

  〒194-8610
  東京都町田市玉川学園6-1-1
  玉川大学文学部英米文学科
  電話:042-739-8125
  岩 垣 守 彦

5 その他

(1) 交通

 新宿から小田急線急行で新百合ヶ丘駅で降りて,同じホームの一方に待っている各停・準急に乗り換えて玉川学園前駅下車
(新宿から約40分).
 小田原から小田急線急行・特急で町田駅で降りて,各停・準急で玉川学園前駅下車(小田原から約80分).
 玉川学園前駅の改札を出て,左の階段を下りて,右に進む.正門(守衛がいる)からそのまま道なりに10分歩くと,
文学部第三校舎にぶつかる.
 (玉川学園のHPのアドレス:http://www.tamagawa.ac.jp/index-j.html)

【羽田空港からのアクセスについて】

●電車を利用するならば,
羽田空港―京急蒲田(京浜急行:10分),
京急蒲田―横浜(京浜急行:10分),
横浜―町田(JR横浜線:27分),
町田―玉川学園前(小田急:4分)という行程になりますが,
乗り換え時間を含めると1時間半ということになると思います.
(横浜線の快速は30分に1本の割合です.)

●羽田空港からのアクセスにバスを使うとしたら,新横浜あるいは新百合ヶ丘(小田急線)行きがあります.

●新横浜経由の場合
羽田空港―新横浜(リムジンバス:40分),
新横浜―町田(JR横浜線:17分),
町田―玉川学園前(小田急:4分)
新百合ヶ丘は玉川学園前駅から10分ほど,新百合ヶ丘―羽田間は70〜80分ということですが,本数は多くありません.

総合的な情報は以下のホームページ(公式ではありません)
http://village.infoweb.or.jp/‾fwhp6614/index2.htm
京浜急行(新横浜経由の場合バス案内)
http://www.keikyu.co.jp/
新百合ヶ丘行きを使うとしたら小田急バス
http://www.odakyubus.co.jp/

(2) 宿泊

 玉川学園前には宿泊するところは無いので,
隣の駅町田のホテル(ホテル・ザ・エルシー町田 042-724-3111),
ビジネスホテル(町田駅の近くに4ヵ所くらい)に泊まるしかありません.
あるいは,もう一つ先の相模大野駅の上には,
小田急ホテルセンチュリー相模野(042-767-1111)があって,
清潔でよいシングルが「セット料金」で予約すると税金・サービス込みで9000円であります.
(インターネット割引もあります.シングルは既に満室のようです.ダブルorツインのシングルユースは可能のようです.)

(3)昼食について

 9月9日,10日は,まだ夏休み期間なので,食堂が開いていません.したがって,玉川
学園駅の改札を右に降りて左に進むと,コンビニエント・ストアーとお弁当屋があります
ので,ここで手に入れて,その先の踏切をわたって正門にでるか,昼休みに駅前まで食べ
に行くかのどちらかです.駅前には,おいしい「日本そば」屋さん,500円くらいでショ
ウガ焼きが食べられるおいしい肉屋さん,ちょっと高級なフランス料理屋さん(要予約.
店名:opus9(042-725-0669.お昼は1800円),その他の店があります.駅前から第三校舎
まで,往復20〜25分かかります

(4)関連Web集

http://www.tamagawa.ac.jp/top/gakuen/access.html
玉川学園へ行くには

http://www.city.machida.tokyo.jp/
町田市役所

http://dir.yahoo.co.jp/Regional/Japanese_Regions/Kanto/Tokyo/Cities/Machida/
Yahoo 地域情報 町田市

http://channel.goo.ne.jp/ch13/gnavi/kanto/eki/g4010.html
gooホットチャンネル 13[グルメ]

http://www.nexus-co.net/century-ono/
小田急ホテルセンチュリー相模大野

http://www.worldark.com/travel/b-hotel/chm/index.htm
セントラルホテル町田