日本認知科学会 2000年度冬のシンポジウム 文学の生成-受容/産出-消費の認知科学 ―文学多重構造実験としてのシンポジウム― (第2報) 主催:日本認知科学会「文学と認知・コンピュータ」研究分科会 共催:文理シナジー学会「コルプス情報学」研究会 日本シミュレーション&ゲーミング学会「シミュレーション&ゲーミングと物語」研究会 ※ 詳細な情報は、以下をご覧ください。 【日本認知科学会「文学と認知・コンピュータ」研究分科会】 研究分科会URL:http://lcc.csis.oita-u.ac.jp/ 【文理シナジー学会「コルプス情報学」研究会】 研究分科会URL: http://www.dp.hum.titech.ac.jp 【日本シミュレーション&ゲーミング学会「シミュレーション&ゲーミングと 物語」研究分科会】 研究分科会URL:http://souseki.esb.yamanashi.ac.jp/s&g/ 1 日時・場所・参加費 日時:2000年12月16日(土) 10:00−18:40 場所:カンダパンセ7階大会議室 (住所:東京都千代田区西神田3-9-10/電話:03-3265-6366) 参加費:1000円(当日) ※ 事前の参加申し込みは不要ですが、「第三の語り手」として事前にエント リーされた方は、参加者リストにお名前を掲載させていただきます。(エント リーの方法については、3.3節をご覧ください。) 2 プログラム 2.1 概略プログラム 10:00−10:05 開会 10:05−12:00 基調上演:「意味とその彼岸―修辞と肉体あるいは認知科学 と外部の非伝達的対話などという名目はともあれ、単なるささやかなパフォー マンスの開示―」 12:00−13:00 昼休み(認知科学会運営委員会、カンダパンセ2階会議室) 13:00−13:30 認知科学会総会 13:40−18:30 シンポジウム:「ゲーミング方式による文学多重構造実験― “意図の重層的解消へ向けて”などと言えば大げさ過ぎると言われるささやか なディスカッション・ゲーム―」 18:30−18:40 閉会 2.2 詳細プログラム 10:00−10:05 開会 10:05−11:20 基調上演1「冬木周一のフラッシュバック・ストーリー」 冠木新市(シナリオ作家、ゲテモノの木スタジオ) [11:20−11:30 休憩] 11:30−12:00 基調上演2「とりあえず無題―身体とパフォーマンス―」 相原朋枝(お茶の水女子大学) [12:00−13:00 昼休み(認知科学会運営委員会、カンダパンセ2階会議 室)] 13:00−13:30 認知科学会総会 13:40−18:30 シンポジウム 13:40−14:00 趣旨及びルール説明:小方孝(ファシリテーター) 14:00−15:30 第一の語り手【作家】による語り 岩垣守彦(玉川大学)、赤間啓之(東京工業大学)、 羽尻公一郎(IBM基礎研究所)、徃住彰文(東京工業大学)、小田淳一(東京 外国語大学)、金井明人(東京大学) [15:30−15:50 休憩] 15:50−16:50 第二の語り手【評論家】による語り 森田均(長崎シーボルト大学)、藤田米春(大分大学)、 内海彰(電気通信大学)、渡辺光一(関東学院大学)、川村洋次(大阪経済法 科大学)、松澤和光(NTT) [16:50−17:00 休憩] 17:00−18:30 第三の語り手【聴衆/読者/研究者/消費者/ほか】を交 えた全体討議 18:30−18:40 閉会(お知らせ等) 3 「予稿集」の原稿依頼 次のように分けて、予稿集のための原稿依頼をいたします。 3.1 第一の語り手【作家】の方 ご研究の核心と自らお考えになるもの、及びご研究にとっての余剰(研究か ら排除した部分)を中心に、12月10日(日曜)までに、LCC-MLにメイルで流し てください。(分量は、A4用紙に換算して数枚以内でお願いします。それ以上 長くなっても構いません。) 当日の予稿集は、わたしがそれに基づいて、「遺稿集序文」という形で、基 本的には原型を保存しつつも、若干編集して、掲載します。(従って、「編集 者」が一枚絡んでしまうわけです。) 3.2 第二の語り手【評論家】の方 第一の語り手【作家】のメイルを読んで、とりあえずの感想を、あまり整理 されていない形式で結構ですので、LCC-MLに、12月12日(火曜)までに流して ください。(分量は、A4用紙に換算して数枚以内でお願いします。それ以上長 くなっても構いません。) 当日の予稿集は、わたしがそれに基づいて、「評論集序文」という形で、基 本的には原型を保存しつつも、若干編集して、掲載します。(従って、ここで も、評論家の「編集者」が一枚絡んでしまうわけです。) 3.3 第三の語り手【聴衆/読者/研究者/消費者/ほか】の方 第三の語り手【聴衆/読者/研究者/消費者/ほか】の方は、なるべく多く の方の参加をお願いします。 原稿は、以下のような形態で集めます。但し、原稿提出が参加の必須条件で はありません。 参加希望の方でも、参加できない方でも、署名付きで、LCC-MLに12月14日 (木曜)17:00までに、「聴衆による意見」と明記して、メイルをいただけれ ば、すべて予稿集にそのままの形で掲載いたします。内容は、どんなもので あっても、全く自由です。 また、予め開示したくない方は、小方宛にテキストファイルかWORDの添付 ファイルかpdfファイルなどで、「聴衆による意見」と明記して、一応常識的 なフォーマットによる原稿をいただければ、すべて予稿集にそのままの形で収 録いたします。内容は、どんなものであっても、全く自由です。 必須の情報は、「名前」と「タイトル」です。(事情がある場合は、匿名で も構いません。) その他、所属等の情報は、あってもなくても構いません。 4 趣旨 文学が文学として成り立つには、作者、編集者、印刷者、流通機関等が係 わっており、さらにそれを読む読者及び読者に発生する「感動」や「触発」な どが存在して、それらの統合として文学がある。また、文学の概念をもう少し 広い意味で捉えた場合、近年、映像芸術や、さらに、作品-読者の明示的な相 互作用が可能なコンピュータゲームなどが現れ、これらは複数の作者、編集 者、デザイナーその他の複雑な組織内の複数主体の作用の統合結果として世に 現れる。 この結果、文学というものが成り立つために作者から読者までの非常に複雑な 多重構造をもつことになる。 本シンポジウムでは、脳-対人コミュニケーション-社会的組織及びメディア -共同幻想を貫く広大な領域に広がる文学の諸相を展望し、文学を総体として 認知科学的な研究の対象とするための視点と方法を模索する。文学の様々な領 域に関して既に認知科学的に関連する方法や問題意識により研究を進めている 研究者による所説を紹介するとともに、それら現状ではまだ個々ばらばらに行 われていると言って良い諸研究を、文学多重構造論の枠組みにおいて統合し、 研究上の生産的な協力体制を組むための道筋を模索することも本シンポジウム の目的とする。 同時に、シンポジウムでの議論そのものをも文学の生成-受容過程ないしは 産出-消費過程として捉え(生成-受容と言うと個人レベルのイメージがある が、より広く社会システム的なレベルも含めて考えるため、場合に応じて産出 -消費という言葉も使用する)、議論の多重構造性を強制するゲーミング形式 を採用することにより、文学の多重性の検証実験としての意味も持たせる。 従って、このシンポジウムでは、主張や発表内容のみならず、主張や発表とい う行為とそれによって生起する事態の記録そのものもシンポジウムの成果とし て意味を持つことになるという考えから、ビデオ等により記録を採り、更にシ ンポジウム終了後においてもそれらに基づくディブリーフィングという形で、 討論の言わば永久革命を図って行くことを意図している。 なお、本シンポジウムは、1998年秋に出発した認知科学会「文学と認知・コ ンピュータ」研究分科会における2年間の活動の中間報告としての位置付けを 持つものであり、また、2001年度国際認知科学会において開催予定の第2回 iwLCC(2'nd international workshop on Literature, Cognition and Computer) 5 企画・運営 【オーガナイザー】 小方 孝(代表者/企画・構成・プロデュース、 山梨大学工学部コンピュータ・メディア工学科) 森田 均(事務局、県立長崎シーボルト大学国際情報学部情報メディア学 科) 赤間啓之(東京工業大学社会理工学研究科人間行動システム専攻) 新井 潔(近畿大学九州工学部経営工学科) 岩垣守彦(玉川大学文学部英米文学科) 潟沼 潤(札幌国際大学短期大学部) 金井明人(東京大学大学院総合文化研究科広域科学専攻) 川村洋次(大阪経済法科大学経済学部) 徃住彰文(東京工業大学社会理工学研究科価値システム専攻) 羽尻公一郎(IBM基礎研究所) 藤田米春(大分大学工学部知能情報システム工学科) 湯澤太郎(コーエー) 冬のシンポジウムに関するご連絡は、以下のいずれかにお願いいたします。 小方 孝 E-mail: ogata@esi.yamanashi.ac.jp 電話及びFax(直通):055-220-8654 住所:〒400-8511 山梨県甲府市武田4-3-11 森田 均 E-mail:morita@sun.ac.jp 電話及びFax(直通):095-813-5105 住所:〒851-2195 長崎県西彼杵郡長与町吉無田郷822