オーガナイズドセッション

採択されたオーガナイズドセッションは以下の22件です.OS-15「市民の表現活動を編みあげる情報技術」を除いたすべてのセッションで発表の一般公募を行ないます.オーガナイズドセッションでの発表を希望する方は,発表申し込み時にその旨を記載してください.

OS-21「ことばとコモンセンス知の獲得」はキャンセルとなりました。

なお,一般公募でオーガナイズドセッションを希望されても,発表の数が多い場合,あるいは依頼による発表を優先するなどの理由により,一般口頭発表セッションにまわっていただくことがあります.発表時間なども一般口頭発表セッションとは異なる可能性があります.

OS-1 ことば-コンピュータ-コミュニケーション

  • オーガナイザ:
    • 阿部 明典(NTT コミュニケーション科学基礎研究所)
  • 内容:
    • 本セッションでは,昨年に引続き,コンピュータの上でことばを扱う問題に関して議論する予定である.コンピュータなどの機械メディアの上でことばを扱う研究を各々の観点から分野を横断して議論をしたいと考えている.
  • テーマ例:コンピュータ,認知科学,社会学,心理学,脳科学,哲学,人工知能などの面から見た
    • ことばの問題
    • ことばの特性
    • ことばの生成,デザイン
    • 文学の問題
    • 文学の特性
    • 文学の生成,デザイン
    • コミュニケーションの問題
    • コミュニケーションの特性
    • コミュニケーションの生成,デザイン
    • 駄洒落,ユーモア,修辞等上記に深く関わる現象に関しても同様の議論
    • その他,広告コミュニケーションなどのアプリケーションがらみの話など
  • 発表形式:以下の4つの形式から選択可能
    • 口頭発表のみ
    • インタラクティブ発表のみ
    • 口頭発表とインタラクティブ発表の両方
    • 口頭発表とインタラクティブ発表のどちらでも良い

OS-2 脳科学とAI

  • オーガナイザ:
    • 山川 宏(株式会社富士通研究所)
    • 森川 幸治(パナソニック株式会社)
  • 内容:
    • 近年の脳科学分野は脳機能イメージング,信号処理技術等を活用することでブレインマシンインタフェース,リハビリテーション,神経経済学など応用等の分野が見え始めています.一方で,バイオテクノロジーを駆使した動物実験などを通じて神経科学的の知見が爆発的に蓄積され,従来からの脳型の情報処理技術や認知アーキテクチャ,計算知能などの研究の新たな進展も期待されています.この先の10年はAI分野においても脳科学との接点が大きく拡大してゆくと考え,本年は新たに「脳科学とAI」というオーガナイズドセッションを企画しました.そこでこうした多岐にわたる境界分野についての研究発表を募集いたします.またそれに基づき,活発な議論を展開したいと考えております.
    • なお本セッション中にて,理化学研究所の中谷裕教氏より将棋におけるプロ棋士の直観脳に関わる招待講演も行う予定です.
  • テーマ例:
    • 脳計測データの分析,信号処理
    • ニューロインフォマティクス(オントロジ/データマイニング/モデリング等)
    • 脳情報の符号化/復号化(エンコーディング/デコーディング)
    • ブレインマシンインタフェース
    • 脳活動を利用したユーザインタフェースとその評価
    • 専門能力/スキルの脳科学的理解
    • 脳活動評価と医療応用
    • リハビリテーション
    • 脳科学の教育応用
    • ソーシャルインタラクションにおける脳活動
    • 神経経済学,ニューロマーケティング
    • システム神経科学
    • 脳型の計算知能や強化学習
    • 認知アーキテクチャ,脳の計算モデル
    • 脳活動を利用した感性情報処理
    • 認知発達ロボティクス
    • 上記以外の脳科学とAIに関わるご研究
  • 発表形式:以下の4つの形式から選択可能
    • 口頭発表のみ
    • インタラクティブ発表のみ
    • 口頭発表とインタラクティブ発表の両方
    • 口頭発表とインタラクティブ発表のどちらでも良い

OS-3 意味と理解のコンピューティング

  • オーガナイザ:
    • 小林 一郎(お茶の水女子大学)
    • 麻生 英樹(産業技術総合研究所)
    • 伊東 幸宏(静岡大学)
  • 内容:
    • 計算機の処理能力が上がり,大量のデータを簡単に扱える時代になった.それにともない,データの統計的処理の観点から,その意味をとらえる研究が多くなっている.一方,以前のような意味に対する深い取り扱いへの試みが希薄なっているように感じている.しかし,システムを真に知的にするためには,人が行うような意味の理解のメカニズムが必要であり,必要な技術は振り子のように回帰してくると考える.
    • 本オーガナイズドセッションは,そのような背景を踏まえ,過去に研究されていたような意味や理解をとらえる取り組みや姿勢を大切にしながらも新しい技術を開発することを目指す研究の議論の場として開催する.
  • キーワード:
    • 意味表現手法
    • 意味構造解析
    • 意味解釈処理
      • 同義表現の解釈,言い換え
      • 文章の文脈・状況依存な理解
      • 文章の要約
      • 対話処理
    • 意味表現に基づく知識表現と推論
    • 意味の理解にもとづく知的情報処理
  • 広く「意味と理解」に関する論文を募集いたします.たくさんの投稿をお待ちしています.
  • 発表形式:口頭発表のみ

OS-4 オノマトペの利活用:ユーザの曖昧な意図をどう扱うか

  • オーガナイザ:
    • 小松 孝徳(信州大学)
    • 中村 聡史(京都大学)
  • 内容:
    • 擬音語・擬態語などの総称であるオノマトペは,物体の音の響きやその状態などを感覚的に表現したものであるため,一般語彙と比べると臨場感に溢れ,繊細な表現を可能としているという特徴がある.このようなオノマトペには,ユーザが抱いた「表現したいけれども表現しきれないモヤモヤとしたイメージ」といった「曖昧な意図」が含まれていると指摘されており,オノマトペをシステムの入出力に使用することでシステムに対峙したユーザへの操作支援や認知的負荷の軽減を目的とした研究が注目されている.本セッションでは,オノマトペを利用してユーザとシステムとの間に新たなインタラクションを構築しようという意欲的な研究を一同に会し,オノマトペの利活用方法について,特にユーザの抱いた曖昧な意図をどのように利活用するのかについて議論していきたい.
  • 発表形式:口頭発表のみ

OS-5 人を動かすHAI

  • オーガナイザ:
    • 山田 誠二(国立情報学研究所/総合研究大学院大学/東京工業大学)
    • 小野 哲雄(北海道大学)
  • 内容:
    • HAIは,人間とエージェント(擬人化エージェント,ロボット)間のインタラクションつまり人間からエージェント,エージェントから人間の双方向の情報のやりとりをデザインすることを目的とするが,特に重要なのが,「エージェントから人への情報の流れ」であり,それによる「エージェントから人への様々な影響」である.本オーガナイズドセッションでは,HAIにおいて,エージェントが人に影響を与え,人をある行動に導くための方法論,エージェントにより変化を与え得る人の行動はどのようなものかに関連する研究事例を基に,「人を動かすHAI」を議論することを目指す.具体的なトピックとしては,エージェントから人への表出のインタラクションデザイン,エージェントが人を感動されるインタラクションデザイン,人を動かすエージェントのインタラクションデザイン,エージェントにより変化する人の行動,人と人を結びつけるエージェントのインタラクションデザインなどがある.
  • 発表形式:口頭発表のみ

OS-6 環境貢献とAI

  • オーガナイザ:
    • 柴田 博仁(富士ゼロックス株式会社)
    • 森 幹彦(京都大学)
    • 福井 健一(大阪大学)
  • 内容:
    • 環境問題,特に地球温暖化への対策は,人類が取り組むべき最重要課題のひとつである.介護問題とともに日本政府が重視する2本柱の研究領域でもある.省電力化,電力の最適配分,オフィススペースの有効利用,業務の効率化,遠隔会議や遠隔教育,在宅勤務の支援,リサイクルの枠組み作りなど,環境貢献に対してAIが果たすべき役割は大きい.残念ながら,当学会では,これまで環境貢献を取り上げたセッション,研究会などが企画されてこなかった.このたび,AIによる環境貢献を目指したセッションを立ち上げ,環境貢献にかかわるテーマを一同に集めて研究内容を紹介し合い,環境問題に対してAI領域からどのような貢献が可能なのか,AIはどのような環境貢献を目指すべきなのかの議論へとつなげたい.
  • テーマ例:
    • 省エネルギー・省資源技術
      • 省エネルギー化
      • エネルギーの最適配分 (スマートグリッド)
      • 資源やエネルギーのリサイクル
      • 代替レアアース発見
    • 遠隔支援システム
      • 在宅勤務
      • 遠隔会議
      • 遠隔教育
    • 就業環境の改善
      • オフィススペースの有効利用
      • 業務の効率化
    • 環境に関する解析、予測、シミュレーション
      • 災害予測
      • 緑地の最適配置
      • エネルギー需要のシミュレーション
      • 交通シミュレーション
    • 環境に関する基礎的問題 (LCAの算出など)
    • 生物多様性の維持
    • 環境汚染 (大気汚染、水質汚濁、土壌汚染) への対応
    • その他の環境貢献を主題または副題にしたAI関連研究全般
  • 発表形式:口頭発表のみ

OS-7 SAT技術の理論,実装,応用

  • オーガナイザ:
    • 田村 直之(神戸大学)
    • 番原 睦則(神戸大学)
    • 平山 勝敏(神戸大学)
  • 内容:
    • CNF論理式の充足可能性を判定する充足可能性判定問題(SAT)は,1960年代から現在に至るまで計算機科学における中心的課題であり,約半世紀に渡って膨大な量の研究が蓄積されてきた.特に,ここ10数年でSATソルバーの性能が飛躍的に向上し,システム検証,プランニングやスケジューリング,定理証明,組合せ最適化など様々な応用領域における推論の基盤技術としてSAT技術は注目を集めている.
    • 本オーガナイズドセッションでは,「SAT技術の理論,実装,応用」をテーマとして,最新のSAT技術はもちろん,MaxSAT,Pseudo Boolean,モデル列挙,SMT,並列分散SAT等の次世代SAT技術,および,SATに関連の深い制約充足問題(CSP)等の技術について研究発表および討論を行う.
  • 発表形式:以下の4つの形式から選択可能
    • 口頭発表のみ
    • インタラクティブ発表のみ
    • 口頭発表とインタラクティブ発表の両方
    • 口頭発表とインタラクティブ発表のどちらでも良い

OS-8 身体知の表現と獲得

  • オーガナイザ:
    • 藤波 努(北陸先端科学技術大学院大学)
  • 内容:
    • 楽器の演奏やスポーツなど,人間が長年の修練を経て獲得する技には知的な要素が含まれていると考えられるが,それがどのような種類の知能の顕れなのか,またいかにして獲得されるのかは明らかではない.技は個人が独力で獲得する方法もあるが,一般には教師の助言と指導のもとに研鑽を積んで身につけていくことが多い.技の内容は言葉で表現しにくいため,教師から生徒に伝わりにくい.言語以外の手段(たとえばグラフなど)の併用は技の伝達に寄与すると予想されるが,その方法と効果については未知である.本セッションは,技の習得を可能にしている知的なものを身体知と捉え,それがどのように表現されるのか,またいかに伝えられるのかを議論する.
  • テーマ例:
    • 動作計測による身体知の理解
    • 身体知習得モデル
    • 身体知言語化の方法論
    • データ分析による習得支援
    • コーチング方法論
    • 道具や練習環境デザインの実践および方法論
  • 発表形式:口頭発表のみ

OS-9 知的インタラクティブシステムのためのインタラクションデザイン

  • オーガナイザ:
    • 山田 誠二(国立情報学研究所/総合研究大学院大学/東京工業大学)
    • 小野田 崇(電力中央研究所)
  • 内容:
    • 自律的な人工知能の限界を克服する一つのアプローチとして,人間と知能システムがインタラクションを持ちながら協調的に問題を解決する枠組みである知的インタラクティブシステム (IIS: Intelligent Interactive Systems) が重要である.IISの構築には,特に人間と知能システムのインタラクションをいかに設計するかが課題となる.本オーガナイズドセッションでは,インタラクティブデータマイニング/機械学習,インタラクティブ情報検索/収集などのIISにおける,システムのアルゴリズム,ユーザインタフェース,ユーザモデルなどの設計についての研究発表を集め,議論を行う.トピックとして,「IISのためのUI/GUI」,「インタラクティブデータマイニング」,「人間の教師を指向した機械学習/データマイニング」,「人間の能力を引き出すインタラクションデザイン」,「協調タスクのインタラクションデザイン」などがある.
  • 発表形式:口頭発表のみ

OS-10 交通・移動・物流とAI

  • オーガナイザ:
    • 栗原 聡(大阪大学)
    • 服部 宏充(京都大学)
    • 和泉 潔(東京大学)
    • 川村 秀憲(北海道大学)
    • 松井 宏樹(株式会社CMDラボ)
  • 内容:
    • 3年前に企画しました「次世代知的交通システムにおけるAI」を初回として,一昨年,昨年と「交通・移動・流れとAI」として,これまでに3回のOSを企画させていただき,毎回多くの聴衆と活発な質疑応答にて充実したセッションとなっております.
    • 本OSのテーマが広く興味を引くものであるとの認識から,次回大会での開催も提案させていただきます.本OSは当初,現代社会の重要な基盤である交通が抱える問題を念頭に,マルチエージェント,シミュレーション,プラニング,学習など人工知能分野の諸技術によって次世代の知的交通システム構築の端緒を拓く事を目的としておりました.しかし一昨年からより抽象度の高い視点に立ち,モノの流れの制御をテーマとした取り組みをテーマに据える事で対象の拡大を試みおり,今回からは,現在注目度が高まっております「物流」も対象として,OSの名称を「交通・移動・物流とAI」としたいと思います.また,昨年までは,下記オーガナイザー独自の提案でしたが,今回からは,新しく本学会に設立されました「データ指向構成マイニングとシミュレーション研究会」からの提案とさせていただきます.
    • 世界的に経済,環境,エネルギー分野の問題が顕在化しており,さらに我が国は少子高齢化社会の本格的な到来を迎えつつあります.今後,様々な社会要素を考慮した効率化技術が求められる状況が予想され,これはまさに本OS が取り組むべき問題領域であると考えます.社会における人・モノ・情報の流れを効率化・高度化し,かつ社会を活性化するための技術について広く研究者のアイデアを集め,議論する場として本OSの開催を希望いたします.
  • 発表形式:口頭発表のみ

OS-11 仕掛学

  • オーガナイザ:
    • 松村 真宏(大阪大学)
  • 内容:
    • ちょっとした仕掛けがちょっとした意識や行動の変化を生み,それが大きな社会的インパクトを及ぼすことがある.「仕掛学」では,そのような社会現象,具体的には人の意識や行動を変えるための「仕掛け」とその「効果」を体系的に明らかにすることを目指す研究テーマである.本セッションでは,仕掛けに関連する研究成果を共有し,参加者全員で仕掛学について議論を深める場にしたいと考えている.
    • 本セッションは人工知能学会全国大会2010年度オーガナイズドセッション「フィールドマイニング」の続編であるが,発展させるために名称を変更したものである.
  • 発表形式:口頭発表のみ

OS-12 SIGMBI: 知的分子制御

  • オーガナイザ:
    • 小長谷 明彦(東京工業大学)
    • 澤井 秀文(情報通信研究機構)
  • 内容:
    • 生命は分子間相互作用を高度に発展させることにより,「知性」を獲得した.本セッションでは,どのようにすれば,分子に知的な制御をおこなわすことができるのかについて,その原理,方法論,応用について広く議論する.近年,分子や細胞を人工的に構築する合成生物学,分子ロボティクス,分子通信の分野が脚光を集めている.本セッションでは,同分野の先端的研究者に招待講演をお願いするとともに,一般講演を募集する.
  • 発表形式:口頭発表のみ

OS-13 もう一つのAI -Agriculture Informatics-

  • オーガナイザ:
    • 神成 淳司(慶應義塾大学)
  • 内容:
    • 農業は,農地,栽培作物,および栽培者(以下,農家)の各要素が情報により連関するシステムである.日本の農業は,単位面積あたりの生産性が,多くの作物を日本が輸入する米国と比較して約9倍と世界的にも高い技術レベルに達しているが,就農者の高齢化により,その技術の多くが今後10年ほどで消失する事が懸念されている.従来取り組まれてきた農業分野のIT活用は,農地の状態や農作業の内容を記録する取り組みが主体であり,高い生産性を実現する熟練農家の判断に着目した取り組みは不足していた.
    • このような問題意識に基づき,本セッションは,この高い生産性を実現する熟練農家の技術の解析継承伝搬に関わる取り組みに関する発表を広く公募する.
  • 発表形式:口頭発表のみ

OS-14 ネットワークが創発する知能

  • オーガナイザ:
    • 石川 孝(日本工業大学)
    • 栗原 聡(大阪大学/JST CREST)
    • 澤井 秀文(情報通信研究機構)
    • 風間 一洋(NTT)
    • 鳥海 不二夫(名古屋大学)
  • 内容:
    • マルチエージェントシステムや人間の社会現象などにおいては,集団的知能が多数の自律的な主体による局所的な行動のネットワークから創発している.この集団的知能の創発メカニズムを解明することは,集団的知能の説明のみならず,大規模分散情報・通信システムの実現に対しても重要な知見をもたらすことが期待される.このオーガナイズドセッションでは,マルチエージェントシステム,情報ネットワーク,ソーシャルネットワークなどの複雑ネットワークにおける創発現象やそのネットワークダイナミクス,および知能の創発を主なテーマとする研究発表を募集します.
  • 発表形式:口頭発表のみ

OS-15 市民の表現活動を編みあげる情報技術

OS-15は一般発表の募集を行いません.

  • オーガナイザ:
    • 沼 晃介(東京大学)
    • 濱崎 雅弘(産業技術総合研究所)
    • 小早川 真衣子(多摩美術大学)
  • 内容:
    • 近年,デジタルメディアの普及にともない,市民がさまざまな表現を行っている.現状では,これらの表現は個別ばらばらに生み出され,消費されており,現代はいわば,「情報のあふれかえる社会」である.そのためこれからの情報技術には,「表現が編みあがる社会」を実現することが期待される.市民の表現活動をさまざまに支援し,つなぎ,編みあげることによって,表現そのものを持続的に,豊かに発展させることができるだろう.
    • 本オーガナイズドセッションでは2008年?2010年の全国大会でのセッションに引き続き,このような目的に活用できる技術,関連する実践ならびに理論に関わる研究発表を議論する.本セッションで想定するトピックには次のようなものが含まれる.表現の作成・公開・流通を支援・促進する技術システム,特に,創造活動支援システム,情報共有システム,実世界志向インタフェースなど.また,市民のメディア表現に関わる実践や理論の報告もあわせて議論したい.
  • 発表形式:口頭発表のみ

OS-16 「作ることからの学習」と支援環境

  • オーガナイザ:
    • 柏原 昭博(電気通信大学/ALST研主査)
    • 松居 辰則(早稲田大学)
  • 内容:
    • ある対象を作ることは,その対象に対する理解を深めたり,対象の性質や構成要素および要素間の関係を学ぶことに貢献することが多い.また,そもそも作ることは創造の要素を含んでいることから,人の学習において重要な活動であるといえる.一方,作ることは一般に負荷の高い活動であり,また作り上げられる結果は多様であり,あらかじめ想定することも困難であることが予想される.したがって,こうした「作ることからの学習」を支援するためには,個別性の高い対応が必要であり,計算機による支援の必要性が大きい対象領域であるといえる.本課題研究では昨年に引き続き,様々な観点・アプローチから「作ることからの学習」を取り上げた支援環境に関する研究を一堂に会することで,この研究トピックの一層の活性化と,これまでにはない学習支援方法論の模索を目的とするものである.
  • 発表形式:口頭発表のみ

OS-17 人と環境にみる高次元のデータフローの生成と解析

  • オーガナイザ:
    • 池上 高志(東京大学)
    • 岡 瑞起(東京大学)
  • 内容:
    • 現在いろいろな分野で扱うことが可能となった,高次元のデータをもとに新しい研究のチャレンジを考える.特に,人の知覚や意識,社会性に関して手に入る高次元のデータをどのように解析し理解したらいいか.同時に人の知覚や意識をつくり出すためには,環境の複雑さのデザインとして,どのような高次元のデータを生成することが必要か.そうした問題を具体的なモデルやシステム,データ,実験システムをもとに議論する場を持つ.
  • 発表形式:口頭発表のみ

OS-18 ファイナンスにおける人工知能応用

  • オーガナイザ:
    • 寺野 隆雄(東京工業大学)
    • 松井 藤五郎(中部大学)
    • 和泉 潔(東京大学)
    • 鳥海 不二夫(名古屋大学)
    • 松井 宏樹(株式会社CMDラボ)
  • 内容:
    • サブプライム問題に端を発する世界金融危機などの影響から,金融市場への関心が高まっています.このような社会的状況の中で,人工知能分野の手法や技術を金融市場における様々な場面に応用することが大いに期待されています.
    • 本セッションでは,膨大な金融情報を分析し投資判断の支援をする技術や,市場の特性を理解し適切な市場制度を設計する技術,さらに市場メカニズムを金融市場以外の社会現象に応用する技術など金融市場に関わる基礎から応用までの幅広い研究課題全てを対象とし,金融市場に対する人工知能技術の利用を拡大することを目的とした発表と議論を行います.
  • 発表形式:口頭発表のみ

OS-19 知的対話システム

  • オーガナイザ:
    • 中野 幹生(HRI-JP)
    • 駒谷 和範(名古屋大学)
    • 藤江 真也(早稲田大学)
  • 内容:
    • 言語を用いて人間と情報を授受するシステム,すなわち対話システムは様々な応用が期待されている.対話システムには,音声対話システム,テキスト対話システム,対話エージェントや対話ロボットを含むマルチモーダル対話システムなど,様々なタイプの入出力モダリティを持つものがある.これらの入出力を扱う,言語理解・生成,音声認識・合成,画像認識,グラフィックス,ロボット制御などの要素技術の性能向上に伴い,対話システム研究は今後ますます発展していくと考えられる.入出力モダリティが異なっても,対話システムの根底にあるメカニズムは共通であり,多くの研究課題が共有されている.例えば,意図理解,情報グラウンディングのプロセス,発話プランニング,ユーザモデリング,対話コンテンツ構築支援,対話知識の自動獲得などがどのような形態の対話システムでも重要な研究課題として挙げられる.
    • 本オーガナイズドセッションでは,このように様々な要素技術を統合した学際的な研究分野である対話システム研究の一層の発展のため,最先端の対話システムに関する研究発表,及び今後の対話システム研究分野のあり方について討論を行う.
  • 発表形式:口頭発表のみ

OS-20 Linked Dataとオントロジー

  • オーガナイザ:
    • 長野 伸一(株式会社東芝)
    • 山口 高平(慶應義塾大学)
    • 武田 英明(国立情報学研究所)
    • 乙守 信行(株式会社MetaMoJi)
    • 細見 格(日本電気株式会社)
  • 内容:
    • 欧米を中心に,Linked Dataと呼ばれる次世代Webの取り組みが進められている.Linked Dataの仕組みは,個々の情報や事象に対してURIを付与し,領域を横断して任意の種類のリンクを付与するだけの,至ってシンプルなものである.情報を社会に公開し共有するボトムアップな取り組みが進むにつれ,世界規模のデータのWebを形成するとともに,社会における情報の価値を高めつつある.
    • 本オーガナイズドセッションは,この新しいWebやそこから生み出される新しいサービスに関心のある研究者,日本からの情報発信の志のある研究者の議論の場として開催する.データの公開や活用などのLinked Data自体を対象とした研究に限定せず,従来のオントロジー研究との融合,社会での情報共有の活性化に向けた課題解決など,幅広く議論する.
  • 発表形式:以下の4つの形式から選択可能
    • 口頭発表のみ
    • インタラクティブ発表のみ
    • 口頭発表とインタラクティブ発表の両方
    • 口頭発表とインタラクティブ発表のどちらでも良い

OS-21 ことばとコモンセンス知の獲得(キャンセルとなりました)

OS-22 記号創発ロボティクスとマルチモーダルセマンティックインタラクション

  • オーガナイザ:
    • 岩橋 直人(情報通信研究機構)
    • 谷口 忠大(立命館大学)
    • 新田 恒雄(豊橋技術科学大学)
    • 岡田 浩之(玉川大学)
    • 長井 隆行(電気通信大学)
  • 内容:
    • ロボット研究,音声言語,画像研究を含むマルチモーダルインタラクション研究の発展に伴い,ロボットが人間と共生することを目標とすると共に,記号過程を内包した人間知能の構成論的理解を進める研究が始まっている.すでに,家庭用ロボットの実用化を間近に見据え,実生活環境で動作するロボットの学術的競技大会であるロボカップ@ホームリーグ世界大会が毎年開催されている.競技を通じて,身近な場面でのパーソナルロボットと人間の実世界の事物を対象にしたコミュニケーション(マルチモーダルセマンティックインタラクション)が極めて重要であることが明らかにされている.
    • このような背景に対して,ロボット研究の現状をみると,力学的な制御課題や,振る舞いの学習やプランの生成などを対象とするものが多く,人間とのコミュニケーションに不可欠な音声言語獲得,対話や行動による調整能力,物体概念や動作概念の獲得能力を対象とするものはまだまだ少ない.身体的動作の認識と生成においては,実世界の連続的な動作と意図的で離散的な記号の世界の接続は重要であり,動作の言語化・分節化,スキルの学習についての研究の発展が望まれている.また,音声言語研究の現状を見ると,開発者は対話内容を直接記述しなければならないため,簡単なタスク下で自律的応答をしているかのように設計できるものの,労力負担が大きく,柔軟性に欠けるロボットしか制作できない現状がある.これは,対話に使用する背景知識の獲得と知識の運用方法に大きな課題が残されているためと考えられる.このような知識の記号系は高度に社会的な構成物であり,インタラクションを通じて不変であることは望めず,相互作用を通じた局所的な相互信念形成や文法の生成・獲得を計算論的に理解する必要がある.この視点から言語発達,言語進化などの研究も重要となる.画像処理研究においては,連続的画像情報の分節化や物体学習・認識などを通した実世界の記号的な理解を,ロボットと人間のコミュニケーションタスクを相互作用の項を含めた最適化基準を用いて行う研究もまだほとんど見られない.
    • これら全ての問題は,ロボットが人間や環境との相互作用を通して,コミュニケーションに必要な知識を記号的に発見・理解・学習・運用する過程の研究として,統一的に捉えることができる.人間とセマンティックな関係性を構築する知能ロボットは,その主観的な視座から自らのセンサリモータ系を用いた身体的相互作用に基づく学習を経て,記号的概念を獲得して,コミュニケーションへと発展させていくことが求められる.しかしながら,現状の知能ロボット研究において,ボトムアップな記号創発現象を内包した知能理解は十分な進展を見せていないと考えられる.
    • 本セッションでは,この新しい研究領域 ―記号創発ロボティクス― に係る基礎から実用化研究に携わる研究者が一同に会し,近未来の課題と解決への取組みを討議する.
  • テーマ例:
    • マルチモーダル対話
    • 概念学習
    • 語意学習
    • 言語獲得
    • 対話戦略・対話調整とスキルの学習
    • 言語発達
    • 言語進化
    • 動作の言語化
    • 動作の分節化
    • タスク遂行とスキルの学習
    • 環境の分節化
    • 一般物体認識・学習
    • 実世界理解
    • シンボルグラウンディング
  • 発表形式:口頭発表のみ
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