第38回 人工知能学会(1999.5.21) 視覚と知能 — 人工システムへの設計論 —


主催: (社)人工知能学会
日時: 1999年5月21日(金)10:30~16:40
会場: 東京大学生産技術研究所 第一会議室
〒106- 8588 東京都港区六本木7- 22- 1
Tel. 03- 3402- 6231(代)
照会先: account@ai-gakkai.or.jp
定員: 90名定員に達しましたので、参加申込みを締め切りました
協賛予定: (社)情報処理学会,(社)電子情報通信学会,
(社)計測自動制御学会,(社)日本機械学会,
(社)精密工学会,(社)日本ロボット学会,
(社)自動車技術会,(社)日本ソフトウェア科学会,
(社)映像情報メディア学会,(社)日本設計工学会,
日本シミュレーション学会,経営情報学会,
システム制御情報学会,(社)日本オペレーションズ・リサーチ学会,
日本認知科学会,(順不同)
参加費: 会員 11,000円(協賛学会員,助賛会員の社員の方も含みます.),
非会員 18,000円,学生会員 2,000円,学生非会員 3,000円

概要

 視覚が知能の発現や発達にとって重要な役割をはたしていることは,言うまでも りません.これまで人工システムとしてのコンピュータビジョンやAIの研究は,1960年代末期の知能ロボットプロジェクトの経験(各モジュールが未成熟)から,分離し細分化してきました.近年,脳科学やメカトロニクスの発展により,視覚と知能が人工システムとして融合の時を迎えようとしています.このような背景から,今回,視覚と知能に関するトピックとして,脳科学及びコンピュータビジョンの研究の最前線,人工網膜チップの開発,そして実用の高速物体認識システムのそれぞれの研究者を迎え,人工システムとしての設計論を議論して頂きます.セミナーはそれぞれの基調講演ならびに聴衆を含めたインタラクティブな討論方式で構成されます.御期待ください.

プログラム


10:30~11:30 「視覚認知システムの設計原理を考える」   

乾 敏郎氏 (京都大学大学院情報学研究科 知能情報学専攻 生体・認知情報学 教授)   

概要:サルの高次認知機能に関する生理学的研究や人間のPETやfMRIによる成果等を踏まえて,本講演では,脳内でどのようにして視覚認知機能が実現されているかの計算論的モデルを紹介する.


11:30~12:30 「分散協調視覚 -視覚・行動・コミュニケーション機能の統合による知能の創発-」

松山隆司氏 (京都大学大学院 情報学研究科 知能情報学専攻 教授)

概要: 我々は,現実世界で有効に機能する知能システムを実現するには,外界・他者とのインタラクションに基づく知能のモデル化が有効で ると考え,知能 = 知覚 + 行動 + コミュニケーション という図式を知能の基本モデルとして提案している.本講演では,上記の図式の妥当性を示すために開発を進めている分散協調視覚システムについて述べる.システムの目的は,有線・無線ネットワークで結ばれた多数の観測ステーション(能動的カメラを備えた実時間映像処理装置)や視覚機能を持った移動ロボットにより,動的に変化する世界の状況を多角的に観測し,1.分散協調型動的状況理解, 2.対話的実時間映像生成を実現することにる.


12:30~13:30 昼食休憩


13:30~14:30 >
「人工網膜LSIの開発と事業化」

久間和生氏(三菱電機(株)システムLSI事業統括部
AR事業推進グループ プロジェクトマネージャー)

概要: 人間の目のように,画像検出機能と画像処理機能を兼ね備えた人工網膜LSIの事業化に成功した. 本講演では,人工網膜LSIのコンセプト,具体的なデバイス構造,動作原理,性能について解説したのち,人工網膜LSIとマイコン,および種々のビジョンアルゴリズムで構成される人工網膜モジュールについて述べる.また,人工網膜LSIのゲーム,セキュリティ,携帯機器,パソコンなどへの応用例について紹介する.


14:30~15:30 >「高速画像探索:アクティブ探索法」

村瀬 洋氏(NTT CS基礎研究所 メディア情報研究部 主幹研究員)
(兵庫県社会福祉事業団 福祉のまちづくり工学研究所 企画情報課 課長補佐)

概要:膨大な画像データの中から興味の る対象を高速に探索し認識する手法「アクティブ探索法」について紹介する.アクティブ探索法は,1枚の画像中のどこに対象物が るかを探す空間探索のみならず,映像等の長時間の時系列信号中のどこに興味 る信号が るかを探す時系列探索にも利用できる.本講演ではその原理と,マルチメディアへの応用について述べる.


15:30~16:40 パネルディスカッション

パネルディスカッション

乾敏郎氏(京都大学大学院情報学研究科 知能情報学専攻 生体・認知情報学 教授)
松山隆司氏(京都大学大学院 情報学研究科 知能情報学専攻 教授)
久間和生氏(三菱電機(株)システムLSI事業統括部 AR事業推進グループ プロジェクトマネージャー)
村瀬洋氏(NTT CS基礎研究所 メディア情報研究部 主幹研究員)

第38回人工知能セミナー 参加申し込み受付終了

定員に達しましたので、参加申込みを締め切りました

人工知能セミナー参加費
正会員・賛助会員 学生会員 学生非会員 非会員
11,000円 2,000円 3,000円 18,000円