メンタリングセッション


修士課程/博士課程の学生や大学・企業の若手研究者を主な対象として,招待講演と学生企画からなるメンタリングセッションを開催します.今年度は『どうなる?これからの人工知能』をテーマとし,若手研究者をエンカレッジするための二件の招待講演(各30分程度),および,学生 PC 委員が企画運営する学生企画内でディスカッションを行ないます.また,学生企画後には参加者同士の交流会も予定しております.開催日時・会場・参加申し込み方法等の詳細は当ホームページで随時お知らせしていきます.招待講演,学生企画ともに,若手研究者に限らず,御興味のある方はどなたでも御参加頂けます.多くの皆様の御参加をお待ちしております.

招待講演1

  • 演 題:AIは”バズワード”に堕ちたのか
  • 講演者:大澤 幸生 氏(東京大学大学院工学系研究科 教授)
  • 概 要:シャノンの情報量理論を修正したくなって手書きの論文を書いたのが大学3年生だった。この手稿を持って様々な研究者を訪問するうちに恩師に会い、AIに興味を持ったのは一つの”結果”であり”起点”となった。よく見直すとAIは不思議な語であるが、その不思議さゆえに自分なりの距離を置いてきたことが、私が独自の産学連携研究活動を推進できている理由である。この難解な語を人々が基礎学理を持たぬまま発するようになった今、AIを入り口として学に志す若者は何を経験するのだろうか。

招待講演2

  • 演 題:juris-informaticsへのお誘い
  • 講演者:佐藤 健 氏(国立情報学研究所 教授)
  • 概 要:juris-informaticsというのは、情報学と生物学が融合してできたbio-informaticsの成功にあやかりたいと思い、情報学と法学を融合する分野に対して私が名づけたものである。私は、最近、人工知能の応用を目指して法科大学院に入学して法学を勉強した。そして、法学の分野には人工知能が応用できる興味深い問題の宝庫であることに気づいた。本講演では、その一つとして、民事裁判における裁判官が不完全情報環境下で以下に合理的な推論を行うか(「要件事実論」)についての自動推論化の研究を紹介し、人工知能研究者の法学応用へのお誘いをするものである。

 

学生企画

招待講演後,両御講演者をお招きし,『どうなる?これからの人工知能』に関連するテーマでディスカッションを行ないます.詳細は学生企画のページを御覧下さい.