ワークショップ「今後10年の人工知能」 日時:2005年12月1日(木)10時〜18時 場所:慶應義塾大学・日吉キャンパス・来往舎・シンポジウムスペース http://www.hc.keio.ac.jp/ora/raiousha.html 主催: 社団法人人工知能学会(企画委員会および編集委員会共同担当) 開催の趣旨: 人工知能学会は2006年に創立20周年を迎えます。この間に 我々は「人工知能ブーム」と「人工知能冬の時代」の両方を経験しました。 今、人工知能は、ブームの頃ほどめだちはしないものの、着実にその活躍の範囲 を広げてきています。今後10年くらいの期間を見据えた時に、我々は、何をな すべきでしょうか? それを熱く語り合いたいと思います。議論の結果をまとめ て、2006年5月発行予定の人工知能学会誌20周年記念号に掲載する予定で す。「大学とAI」の観点で京都大学の西田先生、「産業とAI」の観点で日立 の船橋様、「未来社会とアイ わくわくするAI」の観点でATRの阿部様にコ ーディネータをお願いしました。多くの皆様の御参加をお待ちしております。 プログラム 10:00−12:00 「大学とAI」   コーディネータ 西田(京大) 13:30−15:30 「産業とAI」   コーディネータ 船橋(日立) 16:00−18:00 「未来社会とAI わくわくするAI」                       コーディネータ 阿部(ATR) ------------------------------------------------------------ ------------------------------------------------------------ ワークショップ「今後10年の人工知能」・「大学とAI」 コーディネータ: 西田豊明 指定等論者: 森健一,新田克己,浅見徹,栗原聡,五十嵐創,西原陽子 この討論会では,大学とAIに関わる次のような問題(これらは例 ですからご自由に 問題提起をお願いします): ・大学でどのようなサービスを提供したいか? ・大学にどのような卒業生を期待するか? ・大学らしいAI研究とは? ・AI教育のためのカリキュラムは? ・大学で何を学びたいか? ・現在の大学の問題点は?失敗例は? ・今後大学をよくするためのシナリオは?サクセスストーリーは? について討論したく存じます. 討論会の役割分担としては次のように考えております (敬称略,意図的に若干の重複があります). ・司会:西田 ・大学教授:大学に責任を持つ人(森,新田,西田,栗原) ・企業人:大学卒業生を受け入れる立場(森,浅見,(栗原)) ・大学若手研究者:これから何年も大学で生きていかねばならない人 (栗原) ・大学院学生:学ぶ側の立場から(五十嵐,西原) ただし,必ずしも上記の立場にこだわっていただく必要はございません. ------------------------------------------------------------ ------------------------------------------------------------ ワークショップ:今後10年の人工知能「産業とAI」 コーディネータ:舩橋誠壽(日立) 指名討論者:佐川浩彦(日立),林弘(富士通研), 原良憲(NEC),水田秀行(日本IBM) 石油価格の高騰,世界各地での暴力多発,自然災害の増大といったいくつかの負の材 料の中で,日本の景気回復に多くの期待が高まっている.ベテランから少壮気鋭の企 業人を交えて,而立に向かう今後10年の人工知能を展望する. ・過去10年の教訓 これまでに,人工知能は産業社会に対してどのような貢献をしてきたか,バブル崩壊 後の厳しい10年間を振返って,人工知能コミュニティのパフォーマンスを総括した い.人工知能学会誌には,産業における人工知能の貢献として,診断,計画,インタ フェース,教育・ロボット,知識共有,サービス指向アーキテクチャなどが記録され ているが,ここにおいて,いったい我々は何を学んだのだろうか. ・今後10年の挑戦 いま社会は,地球温暖化,文明の衝突,BRICsの台頭,少子高齢化など数々の問題に 直面しており,これらを乗越えるイノベーションを生出すことが産業に切実に求めら れている.一方,科学技術環境においては,ナノ,バイオなど材料科学やこれに関連 する計測科学は物理現象との対峙のもとに着実な進歩を示すであろうことも予見され る.このような中で,我々はいったいどこを目指すべきだろうか. ・挑戦に向かって望まれる仕組み 今後の挑戦に向かって,産業界には,産と学との間には,日本と海外との間にはどん な体制が必要だろうか.効果的に挑戦を成し遂げる為に,社会的なプラットフォーム として我々は何を必要とするのだろうか. ------------------------------------------------------------ ------------------------------------------------------------ 「未来社会とAI わくわくするAI」 アカルイミライ 人工知能はパンドラの匣か?? ・コーディネータ: 阿部 明典 (ATR) ・指定討論者: 堀 浩一 (東京大学 先端研) 矢入 郁子 (情報通信機構) 井上 理穂子 (慶應大学) もう一人 質問 その1: 人工知能はパンドラの匣か?? SF 小説はロボットなどの人工知能の産物とされるものを描写する時に反抗などの ネガティブな面で描くことが多いような気がする 人間はどんなに似ていてもアンドロイドをなかなか同じ存在として認めようとしない?? (Bicentennial Man) Bicentennial Man は一瞬反抗しかけるが、基本的に従順であるロボット3原則?? 質問 その2: 人工知能は何をしてくれると嬉しいか??? 質問 その3: 今の人工知能はわくわくしていないの か?? としたら何故?? 質問 その4: アカルイミライ: わくわくする人工知能研究として何を目指すべきか?? ----------- 問題提起 --------------- かつて Circumscription とかが提案された時は、高次知能処理としてわくわ くした。しかしながら、当時の計算機では近似的にしか処理できないとわかっ た時、そのわくわく感は消えたであろうか?? 私は消えなかった。 フレーム問題の時もそれが解ける解けないにかかわらず、わくわくしたような 気がする。世界のトップの研究者が知能の限りをつくして? 議論していたから である。 しかし、これは、研究者から見たものであって、一般の人にはそうではなかっ たと思う。確かに、時間を遡って考えるなんてどうでもいいし、ましてや、発 射されたのに、鉄砲に実は弾が装着されていなかったなんてありえないことは、 どうでもいいことであろう。それが解けたからといって、どうなるの?? それ どころか、何で小学生が考えてもわかることが出来ないの?? であろう。 実際、一般の人からAIの初期にAIにつけられたラベルは、孤高、すごい、よく わからないなどではなかったであろうか? 更に、20世紀も終りに近付くと、難 しいですねに「使えない」が追加されてしまっていた。AI に対する最初の期 待が大きかったからかも知れない。 このような風潮にさらされ、ここ数年、これではヤバイということで、「使え る」を重視したAIになってきていると思われる。特に、データマイニングはか なり使えているのではないかと思われる。計算機の能力の向上のお蔭であろう。 又、昨年、近未来チャレンジを卒業した Robotic Communication Terminals (RCT) は一般からの受けもいいようである。 さて、「わくわくする」とは何であろうか? 研究者の場合、何か新しい[こと/もの]を見出すことであろう。しかしながら、 AIと関係ない人にとっては、何か自分にとって身近であり、嬉しくて、すごい ことが出来ることであろう。例えば、AIとは関係が少ないかも知れないが、火 星に数分でいけるとか。 一方で、基礎でありながら、実世界の現象を扱っているし、夢もある物理のわ くわくに関しては、研究者のわくわくと一般の人のわくわくがある程度一致し ていると思われる。ノーベル賞とかネイチャーのような目に見える評価がある からかも知れないが.... 基本的に自然を扱っているその難しい研究の先にSF のような幸福な未来社会を投影出来るのである。よくわからないけど、何かす ごいことが起こりそうだという期待を持つことが出来る。 しかしながら、AIに関しては、応用も扱ってはいるが、その基礎的部分が計算 機科学であり、なんとなく、その将来も計算機から類推される暴走するロボッ トや、機械による支配に集約されているような感じもなくもないので、確かに、 便利さも感じるが、恐さも一方で感じるというジレンマがあり、研究者のわく わくと一般の人のわくわくが一部の例外を除いて一致していない所に不幸があ るのではないであろうか? データマイニングや、RCT は研究者のわくわくと一般の人のわくわくが一致し たまだ数少ない例であると思う。 では、どうすれば、お互いにわくわく出来るか??